研究課題/領域番号 |
17H01457
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
遺伝育種科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堤 伸浩 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (00202185)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | ソルガム / 子実収量 / 穂構造 / 小穂構造 / 種子構造 / GWA解析 / QTL解析 |
研究成果の概要 |
世界五大穀物の一つであるソルガムの子実収量の向上には,他の作物と同様,雑種強勢の利用が効果的です.雑種強勢を利用による迅速かつ効率的な子実多収性品種の開発には,穂や種子の構造に関する遺伝的ネットワークの同定が大変重要ですが,近代育種の歴史が浅いソルガムにおいては,その実体がほとんど不明でした.本研究では,ソルガムの穂や種子といった,子実の構造に関連する形質の高精度な遺伝解析を行うための交雑集団やゲノムデータを整備するとともに,それらの形質に影響を及ぼす遺伝子座を網羅的に同定することに成功しました.
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自由記述の分野 |
植物分子遺伝学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,気候変動に起因する穀倉地帯の干ばつは深刻な問題であり,栽培に多量の水を消費するトウモロコシの代替作物として,優れた乾燥耐性を備えるソルガムが注目されつつあります.さらに,小麦食に起因した健康リスクを忌避する消費嗜好の拡大は,ソルガムの消費需要を今後飛躍的に高めることが予想され,生産量の増大を支える多収品種の開発が急務です.本研究の成果は,子実型ソルガムの飛躍的増産を可能にする多収性F1品種の迅速かつ効率的な育種システムの設計に,大きく寄与する知見です.また,ソルガムを含むイネ科作物の子実収量を規定する遺伝機構の多様性や共通性の理解に向けて,高い価値を持つものと考えられます.
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