研究課題
本研究では、木材の高耐久化保存処理状態を非破壊・非接触・高速で全数検査できる新規な品質管理システムのためのセンシング技術を開拓する。銅系薬剤による注入処理について、不均一注入や注入不足の検出するため、共焦点蛍光X 線およびミリ波を相互補完的に融合したセンシングを行う。蛍光X線については共焦点および新規な共焦線技術による3次元マッピング技術を援用した材深部での銅等の有効成分濃度の測定を、ミリ波についてはFMCW レーダ方式を用いて材内部での含水率情報を獲得し、材料深部からのX線情報を含水率情報によって補正し、正確な材料内部での銅濃度分布の測定をめざした。本課題は以下の6段階で構成される。1)処理木材の銅分布と処理条件との関係の解明。2)共焦点型蛍光X線方式による木材表層から10mmまでの銅濃度マッピングの可能性の解明。3)ミリ波レーダ技術による木材の水分状態や内部欠点の非破壊検出の確立。4)ミリ波検出系からの水分分布データによって蛍光X線データを補正し木材中の有効処理成分の高精度濃度マッピング手法の確立。5)両技術を融合させた非破壊診断装置の基本設計。平成29・30年度は、1)から4)までを実施した。令和元年度(最終年度)は、既往の課題を継続して検討し、5)に着手した。さらに研究期間中に発見された知見について深く検討した。例えば、蛍光X線を用いたCuの検出について、新規な手法として木材深部をターゲットとした共焦点型の検出系の可能性を検討してきたが、さらに深部での焦点結像領域を点から線にまで拡大した共焦線型の検出装置の開発とその可能性の検証を行った。課題5)については、レーダ装置で評価した水分量と、その水分によるX線の検出データへの影響の検討に着手した。またX線系の出力とミリ波データを処理して表示させるインターフェイスの構築を試みた。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (14件) (うち国際共著 7件、 査読あり 14件、 オープンアクセス 12件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 5件)
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