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2020 年度 研究成果報告書

RNAメチル化を介した栄養情報と生物寿命

研究課題

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研究課題/領域番号 17H01519
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 応用分子細胞生物学
研究機関筑波大学

研究代表者

深水 昭吉  筑波大学, 生存ダイナミクス研究センター, 教授 (60199172)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードメチル化 / RNA / 寿命 / 線虫
研究成果の概要

本研究は、メチル化反応の修飾基供与体S-アデノシルメチオニンがメチオニン代謝を経て産生されることに着目し、RNAのメチル化修飾制御という観点から、栄養情報と生物寿命をつなぐ分子基盤の解明を目指した。老化研究のモデルである線虫を用いて、まず生体内のRNAのメチル化修飾動態を網羅的に解析する方法を確立した。また新規のRNAメチル化酵素を同定し、この酵素がトランスファーRNAの58位のm1A修飾を担うことを明らかにした。さらに、この遺伝子をノックダウンした線虫が、野生型に比べて約30%の寿命延長を示すことを見出した。以上の結果は、tRNAのメチル化修飾が個体の寿命調節に関与する可能性を示唆している。

自由記述の分野

生化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の学術的意義は、これまで酵素と基質の関係に焦点が当てられてきたメチル化修飾研究の分野において、メチル基供与体という第3のパラメーターの重要性を提唱した点にある。またこのメチル基供与体S-アデノシルメチオニンは、必須アミノ酸であるメチオニンの代謝を経て産生されることから、栄養代謝とメチル化修飾の関係も浮き彫りになった。さらに本研究は、タンパク質の翻訳に必須なトランスファーRNAのメチル化修飾が、生物個体の寿命調節に寄与することも明らかにした。以上の成果は、我が国の課題である健康寿命の延伸に向けて、栄養学の視点からも貢献しうる基礎的知見を提示するものであり、社会的意義を有する。

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公開日: 2022-01-27  

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