複雑な構造をもつ天然物を標的分子として設定しその合成研究を実施した。分子内1,3-双極環化付加反応で構築した骨格を開裂することで、ヒューパジンRの特徴的なラクタム構造を構築した。分子内関与を活用することで、合成戦略上その発生が避けられない同一官能基の区別を実現し、テトロドトキシンの合成に成功した。メタセシス反応による大員環構築を基軸として、ハリクロニンAを合成した。ペンタジエニルカチオンの電子環状反応とシクロペンテニルカチオンに対する分子内付加反応を連続的に用いることで、ダフニフィラムアルカロイドの[7-5-5]三環性骨格を構築した。
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