研究課題
基盤研究(A)
本研究ではマラリア原虫の各転写因子の機能、結合配列、標的遺伝子等の解析を実施した。この成果により,1つの転写因子が遺伝子を直接かつ包括的に制御し各ステージの遺伝子発現レパートリーを決定するというマラリア原虫のユニークな転写制御機構を実証することに成功した。また、マラリア原虫のライフサイクルをターゲトームの連鎖として捉え、各ステージ間の遺伝子発現のダイナミックな連関に光を当てることに成功した
寄生虫学
転写制御は遺伝子発現制御の中核をなし、その機構を解明することはポストゲノム研究の中心的課題である。マラリア原虫は、1つの転写因子が各ステージを直接制御し遺伝子発現レパートリーを決定するというユニークな転写制御機構を有している。本研究はこの転写制御機構に着目し、ターゲトームから “ステージ形成のマスタープラン”を読み解くことを試みたものである。本研究で得られたターゲトーム情報は感染・寄生の分子機構解明などマラリア原虫のポストゲノム研究を強力にサポートするものである