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2019 年度 研究成果報告書

心不全発症における心筋細胞不均一性の意義

研究課題

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研究課題/領域番号 17H01560
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 循環器内科学
研究機関東京大学

研究代表者

小室 一成  東京大学, 医学部附属病院, 教授 (30260483)

研究分担者 野村 征太郎  東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (10722118)
波多野 将  東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (20456130)
東口 治弘  東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (40436358)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード心不全 / シングルセル解析 / 不均一性
研究成果の概要

心不全は心臓のメカニカルストレス応答機構の破綻により発症するが、個々の心筋の応答不均一性について明らかでない。我々は、シングルセルRNA-seq・1分子RNA ISH・遺伝子改変技術・分子病理解析を統合して、マウス圧負荷心不全モデル・ヒト心不全患者の心筋細胞の不均一性を解析した。その結果、圧負荷で誘導される肥大型心筋は代償型・不全型心筋に分岐し、不全型心筋は心臓の中間層に多いことがわかった。また不全型心筋の誘導にはDNA損傷・p53シグナルの活性化が必要であり、心筋DNA損傷の程度により心不全患者の治療応答性が規定されていることを実証した。これらは、心不全の精密医療に繋がる基盤的成果と言える。

自由記述の分野

循環器内科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により、心臓細胞のシングルセルレベルの遺伝子発現を空間情報と連結して解析する手法が開発され、心筋細胞のDNA損傷・p53シグナルの病的意義を解明するという学術的に大きな成果が得られた。また、メカニカルストレスの結果として心筋細胞に生じる心筋DNA損傷を定量評価することで、心不全患者の「治療応答性の事前予測」を可能にするという社会的にも待望されてきた心不全層別化手法を確立した。本手法は、臨床現場にて日常的に診断目的で採取する心臓生検組織の検体を有効利用するため患者への追加侵襲が存在しないという大きな利点を有しており、精密医療を心不全臨床において実践する上での基盤的技術となると考えられる。

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公開日: 2021-02-19  

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