研究課題/領域番号 |
17H01567
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
前田 高宏 九州大学, 大学病院, 准教授 (00791972)
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研究分担者 |
山内 拓司 九州大学, 大学病院, 助教 (20796213)
菊繁 吉謙 九州大学, 医学研究院, 講師 (40619706)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 急性骨髄性白血病 / 白血病 / CRISPR |
研究成果の概要 |
急性骨髄性白血病 (AML)の長期生存率は30%未満であり、新規治療法の開発が急務である。我々は、CRISPR/Cas9遺伝子改変技術を用いて、タンパクをコードするすべての遺伝子、約20,000遺伝子を標的として、AML細胞の生存に必要な遺伝子の同定を行った。この結果、DCPS (decapping enzyme scavenger)分子を同定し、DCPS阻害剤RG3039が、抗白血病効果を示すことを報告した (Yamauchi et al. Cancer Cell, 2018)。さらに、スクリーニングからは他の分子も同定しており (山内ら2019 米国血液学会)、現在論文投稿準備中である。
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自由記述の分野 |
血液内科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年のがんゲノム解析技術の進歩により、急性骨髄性白血病(AML)の発症に関わる遺伝子異常はほぼ解明されたが、どの遺伝子が実際に治療標的になるかは不明な点が多い。我々の研究の特徴および新規性は、AML細胞の分化、細胞死といった表現型を指標に、ヒトの全遺伝子の一つ一つを標的に、盲目的、かつ網羅的にAML細胞の生存に必要な遺伝子の同定を探索したことである。結果として、DCPS分子をはじめとした、過去のの手法では発見し得なかった新たな治療標的を複数同定したことに、本研究の意義がある。
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