研究分担者 |
北畑 裕司 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (00535338)
川井 学 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (40398459)
岡田 健一 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (50407988)
勝田 将裕 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (50464673)
尾島 敏康 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60448785)
廣野 誠子 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60468288)
宮澤 基樹 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (90549734)
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研究実績の概要 |
2020年度は膵癌患者由来のiPS細胞より分化誘導した樹状細胞 (DC)を用いた研究を引き続き行った。膵癌患者15例を対象にまずは当科の4step法を用いてiPS細胞由来DCを分化し,その細胞の表面マーカーおよびサイトカイン分泌能(TNF-a, IL-12, IFN-g)を確認し,成熟能をチェックした。切除組織に目的とする抗原が発現しているかをflow cytometryで検討したところ,15例中12例にCEAおよび15例中10例にWT-1の発現が確認された。また全例にmesothelin, MUC-16, KIF20Aの発現を確認した。膵癌切除標本をもちいてCTOS法にて3D培養を行い,その後拡大培養を繰り返すことで15例中5例にcell line化が可能であった。またこの5例は切除標本同様にTAAを発現していることをFlow throughおよびCTOS両方から確認した。引き続きin vitroでのカクテルペプチドパルスiPS-DCのCTL誘導実験を行った。KIF20A, MUC16, Mesothelin, VEGFR1, R2をエピソーマル・プラスミド法で誘導したiPS-DCにパルスし、2日間培養。ペプチド刺激後のDCの表面マーカーCD80, CD83, CD86, MHC-classI,classIIおよびCCR7, TLR2,4の発現を確認した。ついで、カクテルペプチドで刺激したiPS由来DCと同一患者から採取した末梢血単核球を混合培養し、ペプチド特異的なCTLを誘導した。bulk CTLよりMACSにてCD8+細胞を抽出し、患者おのおののCTOS細胞をTargetとした51Cr release assayを行った。5例全例にCTOS細胞特異的な細胞傷害活性を認め、IFN-g release assayにてこのCTLはTAA特異的(mesothelin)なresponseを示した。現在KIF20A MUC1に対するresponseをIFN-g release assay ELISPOT LDH assayで確認している。
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