研究課題
ラット肺移植後の拒絶反応をモニタリングするため、様々なパターンでの免疫抑制を施し、FDG-PETを撮像した。移植後3週間目に撮像したFDG-PETでは、免疫抑制剤を移植後初期にしか投与していないacute rejection (AR)群で、isograftを移植したsyngenic 群より有意に高いFDG取り込みを移植肺に認めた。この時点での病理組織では、acute rejection群で、典型的な早期の急性拒絶像が見られた。肺移植後3週間から6週間までに、様々なプロトコールの免疫抑制を追加した。この結果、病理組織像では、免疫抑制継続群(IS)、一時免疫抑制中断後の再開群(Hybrid maintenance)、中断後ブースト群(Hybrid boost)で、国際心肺移植学会の定める拒絶反応grade A, Bそれぞれで個体差を認めたがsyngenic群よい高い値を認める一方、線維化の割合ではacute rejection(AR)群(実験2で示したRASモデルと同じプロトコール)より低いだった。FDG-PETのSUVmaxは、AR groupで線維化の進行に伴い、むしろ低下傾向となった。各グループ内の個体差を考慮し、実験全体でFDG uptakeと国際心肺移植学会拒絶A, B gradeと、肺線維化の割合の相関を検討したところ、いずれも強い相関関係が得られた。FDG-PETを用いた本研究は、PET機器の施設内での運用開始が大幅に遅れた関係で、慢性拒絶モデルの検証は十分にできなかったが、移植肺に生じる拒絶反応と線維化を反映したFDG取り込みを生ずることが示された。この成果は現在投稿準備中である。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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