研究課題/領域番号 |
17H01604
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
朝比奈 泉 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (30221039)
|
研究分担者 |
佐々木 均 長崎大学, 病院(医学系), 教授 (00170689)
小守 壽文 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (00252677)
三浦 桂一郎 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (10634446)
兒玉 幸修 長崎大学, 病院(医学系), 准教授 (50448510)
住田 吉慶 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (50456654)
鎌倉 慎治 東北大学, 医工学研究科, 教授 (80224640)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 骨再生 / 遺伝子治療 / ベクター / 人工骨基質 |
研究実績の概要 |
本年度も、前年度に引き続き、遺伝子搭載デバイス・基質・搭載遺伝子の3点それぞれについての有効な条件の探索、評価を実施した。 【骨再生局所で機能するNanoballの開発および搭載遺伝子の探索】 前年度に明らかにしたマクロファージとMSCへ高効率に遺伝子を送達できるNanoballの作製条件(DGL-γPGA)をもとに、骨組織に親和性のあるBPといった材料の配合も検討したが、DGL-γPGAの特定の配合比が最適であった。そのため、BMP4やRunx2、microRNA20aといった骨形成性遺伝子をそれぞれ搭載したNanoballを作製し、in vivoでの骨形成能の比較を行った。その結果、BMP4を搭載したNanoballが他の遺伝子を搭載した時と比較して高い骨形成能を示すことが分かった。 【Nanoballを搭載するGAM基質の構成成分の検討】 前年度に引き続き、OCP顆粒にNanoballを組み込んだ場合のNanoball量などの条件を詳細に検討した。さらに、ナノサイズ化されたTCP微粒子を基質に応用する試料も作製し、アテロコラーゲンに混和させる微粒子量などの条件を振ることで、生体内で高効率に遺伝送達を果たし、骨形成を促進させる条件も検討した。しかしながら、現在のところ、ナノサイズのTCP微粒子を積極的に用いる優位性は認めていない。そのため、現在OCP顆粒と、新たに他の形状のHAを候補基質として応用し、GAM基質の最適化を図っているところである。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新規ベクターとしてのNanoballの作製条件、搭載する候補遺伝子の抽出、Nanoballの基質材料の評価について、当初計画から若干の変更はあるものの、全体的に新規骨誘導型GAMの開発が進んでいるため。
|
今後の研究の推進方策 |
Nanoballの作製条件がほぼ整ってきたため、抽出した候補遺伝子の組み合わせや基質材料の改変を試みることで、より強い骨誘導能を発揮するGAMを開発していく。
|