研究課題
本研究の目的は、良質な看護計画立案を保証し,確実な実施と効率的な記録を実現し,データに基づく看護の質評価・改善を支援する「臨床看護サービスの質マネジメントシステム」を開発することである。今年度は以下を実施して、大規模病院で必要とする構造化臨床看護知識コンテンツの整備と、システム機能の特定、超過勤務を増加させる要因の特定と、その対応策に関する有用な知見を得た。(1)構造化臨床看護知識コンテンツ開発:2019年度は、約1000床の大学病院で780コンテンツを実装・運用できた。約半年の運用を経てコンテンツのみなおし・精緻化を行い、2月末にバージョンアップした。(2)電子カルテと連動する構造化臨床看護知識コンテンツにもとづく看護計画立案と実施記録支援システムの開発と実装・運用:臨床運用のコンテンツを用いて、入院患者へのコンテンツ適用を医師が電子カルテから実施し、入院時には電子カルテと連動して適用されたコンテンツが、看護計画立案を良質かつ効率的に実施できた。作成された構造化看護計画にそって看護が実施され、構造化記録を良質かつ効率的に実施できた。必要時備考入力を可能としたことから簡潔な叙述的記録も残すことができた。アクションリサーチによって特定された臨床看護業務を支援する機能は、運用アプリケーションに機能追加され、臨床看護業務の質を担保した生産性向上に有用であった。(3) 評価・改善:超過勤務時間を指標として、超過の原因を分析したところ、叙述記録と業務終了後に記録するカルチャーが根強いことが、システム導入効果を妨げていることがわかった。そのため、叙述記録の条件を特定し、それ以外の叙述記録の禁止ルールを作成し組織ルールとした。またリアルタイム入力率を分析する手法を開発し、みえる化することで、リアルタイム入力が推進され、定時には記録が終わっている看護スタッフを増加させる可能性が示唆された。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 7件、 招待講演 5件) 産業財産権 (1件)
Serviceology for Services. ICServ 2020. Communications in Computer and Information Science
巻: 1189 ページ: -
Studies in Health Technology and Informatics MIE2020
巻: - ページ: -
MEDINFO 2019: Health and Wellbeing e-Networks for All
巻: 17 ページ: 1061-1064
17th Asian Network for Quality Congress, Scientific paper
巻: 17 ページ: 1-10
巻: 17 ページ: 1-8
巻: 17 ページ: 1-9