研究課題/領域番号 |
17H01621
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
佐野 雅規 早稲田大学, 人間科学学術院, 講師(任期付) (60584901)
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研究分担者 |
藤田 耕史 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (80303593)
對馬 あかね 総合地球環境学研究所, 研究部, 研究員 (70757682)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 樹木年輪 / アイスコア / セルロース酸素同位体比 / 水安定同位体比 / モンスーン / 降水量 / 気候復元 |
研究成果の概要 |
温暖化が進行する現在において、アジア高山域にて長期間の気候情報を保持した貴重なアイスコアを掘削できたことが本研究の大きな成果の1つである。他方、もう1つの対象である年輪データも異なる標高で収集することに成功した。得られた年輪時系列データの特徴として、場所を問わず、過去100年間にわたりセルロースの酸素同位体比が上昇する傾向を示し、ネパールヒマラヤの広い地域において乾燥化が進行していることを認めた。さらに、本研究で得た標高別の古気候データから、高標高域おいてより顕著に乾燥化が進んでいることが示唆された。
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自由記述の分野 |
古気候学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
IPCC AR5 で見積もられている将来の気候変動は、樹木年輪やアイスコア(氷河氷床から掘削される円柱状の氷)、海底堆積物などの様々なプロキシから復元される古気候情報と気候モデルの統合解析から導かれている。このため、気候変動の将来予測の信頼性を高めるためには古気候プロキシデータの空間的な拡充と得られる気候情報の高精度化が重要な課題である。しかしながら、標高別の気候変動データの取得と解析は進んでおらず、特にアジア高山域における気候変動の将来予測に大きな不確実性をもたらしている。
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