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2019 年度 研究成果報告書

イスラエル国ガリラヤ地方の新出土シナゴーグ資料に基づく一神教の宗教史再構築

研究課題

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研究課題/領域番号 17H01640
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分海外学術
研究分野 宗教学
研究機関東京大学

研究代表者

市川 裕  東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 名誉教授 (20223084)

研究分担者 佐藤 研  立教大学, 名誉教授, 名誉教授 (00187238)
桑原 久男  天理大学, 文学部, 教授 (00234633)
細田 あや子  新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (00323949)
上村 静  尚絅学院大学, 総合人間科学系, 教授 (00447319)
高井 啓介  関東学院大学, 国際文化学部, 准教授 (00573453)
月本 昭男  上智大学, 神学部, 教授 (10147928)
土居 由美  東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 研究員 (50751038)
勝又 悦子  同志社大学, 神学部, 教授 (60399045)
長谷川 修一  立教大学, 文学部, 教授 (70624609)
葛西 康徳  東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (80114437)
江添 誠  神奈川大学, 外国語学部, 非常勤講師 (80610287)
牧野 久実  鎌倉女子大学, 教育学部, 教授 (90212208)
高久 恭子 (中西恭子)  東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 研究員 (90626590)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード古代ユダヤ教 / ヘレニズム / ローマ都市 / シナゴーグ / エルサレム神殿 / 儀礼的不浄 / 新約聖書 / タルムード
研究成果の概要

ガリラヤ地方テル・レヘシュ遺跡の最上層部で出土した簡素な集会所の遺構は、エルサレム神殿が健在だった西暦1世紀半ばに建設され、2世紀後半まで存続したことが推定できたが、同時代の既発見のシナゴーグと構造上、酷似していることからシナゴーグと同定された。シナゴーグと同定する決め手は、その遺跡がユダヤ人の居住地だったことの証明であった。石製品、調理具の蓋、質素なランプなど、穢れに対して極度に敏感な住民の意識はユダヤ法の浸透以外に考えにくい。これらの日常製品とシナゴーグの発見は、当時のユダヤ人が日常の物質文化を律法(トーラー)という宗教的規範によって律しようとする意識の高まりに由来することが認められる。

自由記述の分野

宗教学宗教史学

研究成果の学術的意義や社会的意義

エルサレム神殿が健在だった西暦1世紀に発するシナゴーグの発見はイスラエル全体でも7例しかなく、イエスが活動したガリラヤでは都市マグダラに次いで二例目で、しかもイエスが実際に廻ったガリラヤの小規模集落のシナゴーグを想起させるものとして画期的である。また、この時代にシナゴーグが建設された理由は、「律法」によって日常生活を律しようとするユダヤ社会の宗教意識の高まりとして理解できるが、これは、ユダヤ社会が啓示法の宗教を発展させる傾向を顕著に示しており、イスラムのシャリーアの先駆としてユダヤ教を捉えることを促す。古代イスラエルの一神教は、ラビ・ユダヤ教とイスラム教という啓示法の宗教の源泉となっている。

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公開日: 2021-02-19  

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