研究課題/領域番号 |
17H01668
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
山本 浩一 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (50355955)
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研究分担者 |
鈴木 素之 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (00304494)
赤松 良久 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (30448584)
神野 有生 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (30583760)
神山 惇 宮崎大学, 工学部, 助教 (90816266)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 泥炭地 / インドネシア / 沿岸 / 炭素輸送 / 水中顕微鏡 / マングローブ / 濁度 |
研究実績の概要 |
1.沿岸熱帯泥炭地崩壊メカニズムの解明および抑制方法の提案:高解像度衛星画像によるリアウ州の海岸浸食形態の解明についてはブンカリス島におけるボグバーストの発生形態についてまとめ、論文化した。また、ドローンによる写真測量を用いた崩壊地域の詳細マッピングについては泥炭地崩壊が発生している地域においてドローンを用いた詳細な地形測量を行い、泥炭地崩壊地形の形状を再現した。浸食地形の時系列モニタリングについてはSAR画像やUAVの測量結果を用いて地形の時系列変動を調査した。泥炭のせん断強度分布の測定については2017年12月に泥炭のせん断強度分布を現地で6mまで測定、すべり面の深さを明らかにした。 2.地下水の制御に基づく泥炭崩壊の抑止方法の確立:パームオイルプランテーション水路・地下水位測定については継続的な水路水位、地下水位の測定を行っている.独自に開発した地下水流向流速計を用いて、泥炭止水堰周辺の地下水流動を明らかにした。また、新たに総合気象観測装置をブンカリス島北部のパームオイルプランテーションに近い地域に増設し、2017年7月から気象データの収集を開始した。 3.泥炭砂嘴・干潟形成機構に基づくマングローブ再生手法の確立:ブンカリス島北部の沖合に流速計、濁度計を埋設して,懸濁物質のフラックスを観測する調査を2017年9月、2018年3月に行った。特に水中の粗大粒子を撮影することが出来る水中顕微鏡を開発、実用に供した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実施予定であった項目は概ね実施できているが、マングローブの発達過程については調査地域の選定に時間を要した。また、崩壊地域のRTK-GPSによる詳細な地形の解明についてはドローンを簡易に利用できるようになったため、これを利用した。海中における係留調査が2週間程度行えたので、これは大幅な進歩といえる。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き研究を行う予定の項目については実施することができるが、水路における新たな水位安定方法に関する協議を農園と行い施行してみるほか、新たな学術分野の構築につながる水中懸濁物質の輸送に関する研究を推し進める。また、積極的に論文を投稿してゆく予定である。
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