研究課題/領域番号 |
17H01697
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
稲永 俊介 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (60448404)
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研究分担者 |
坂内 英夫 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (20323644)
田部井 靖生 国立研究開発法人理化学研究所, 革新知能統合研究センター, ユニットリーダー (20589824)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | アルゴリズム / データ構造 / 文字列データ処理 |
研究実績の概要 |
本研究課題の目的は, 高度データ構造的手法に基づく文字列情報処理問題の上下界解明である.すなわち,大規模文字列データに対する高速処理アルゴリズムを開発し,また,計算限界の解明にも取り組んだ.本年度は,以下に示す (A)-(D) の重要研究テーマについて,主に以下の研究成果を達成した. (A) テキスト圧縮・圧縮テキスト処理アルゴリズム (A-1) 連長圧縮に基づくアーベル規則性の計算 (A-2) 圧縮文字列に対する Lyndon 分解計算 (A-3) LZ78系圧縮の圧縮領域計算 (A-4) 連長圧縮に基づく連計算 (B) 文字列アルゴリズムとデータ構造 (B-1) パック化文字列に対するコンパクト探索木 (B-2) 省領域 CDAWG (B-3) 最短ユニーク反復回文データ構造 (C) 文字列の規則性・繰り返し構造発見 (C-1) 線形時間スクエア計算アルゴリズム (C-2) 最長共通回文部分列アルゴリズム (C-3) αギャップ付き反復・回文計算アルゴリズム (C-4) Lyndon木の逆問題アルゴリズム (C-5) 最短ユニーク文字列問題の解の個数解析 (C-6) Lyndon分解の逆問題と列挙アルゴリズム (C-7) 連定理 (C-8) αギャップ付き反復・回文の個数の上界 (D) 文字列処理問題の下界と困難性 (D-1) 最長共通回文部分列の計算時間の下界 (D-2) 各項が異なる回文分解の NP 困難性 (D-3) LZ78系圧縮の圧縮領域計算における計算時間の下界 これらの成果はすべて,文字列に内在する組み合わせ的性質,および高度なデータ構造技術を活用することで達成された.また,これらの結果は,査読付き国際会議および査読付き国際論文誌にて発表済みである.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本年度は,主に【研究実績の概要】で述べた研究成果について,査読付き国際会議に10件,査読付き国際ジャーナルに6件の論文を発表するに至った.これらの中には,MFCS 2017 (42nd International Symposium on Mathematical Foundations of Computer Science), CPM 2017 (28th Annual Symposium on Combinatorial Pattern Matching) といった,当該分野の第1線で活躍する研究者が集う国際会議(査読付き会議録有り),SIAM Journal of Computing という理論計算機科学最高峰の国際論文誌が含まれており,質・量ともに当初の計画を上回る成果を得るに至っている.
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今後の研究の推進方策 |
【現在までの進捗状況】で述べたように,これまでに,当初の計画以上の研究成果が得られている.今後も,このままの体制・方針で研究開発を行っていく予定である.
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