研究課題/領域番号 |
17H01726
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
細部 博史 法政大学, 情報科学部, 教授 (60321577)
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研究分担者 |
中島 震 国立情報学研究所, 情報社会相関研究系, 教授 (60350211)
日高 宗一郎 法政大学, 情報科学部, 教授 (70321578)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ソフトウェア / 高信頼化 / リアクティブプログラミング |
研究実績の概要 |
本研究はリアクティブプログラミングの高信頼化技術の構築を目的とする.特にリアクティブプログラミングによって複数の部品が合成されたリアクティブシステムの分析と処理に焦点を合わせ,制約プログラミング,ゲーム理論,アダプティブ計算の三つのアプローチからこの課題に取り組む.より具体的には,制約プログラミングに基づくリアクティブシステムの不具合箇所発見,ゲーム理論に基づくリアクティブシステムの振舞いの分析,アダプティブ計算に基づくリアクティブシステムの安全かつ効率的な処理に関する研究を行う.さらに本研究ではこれらの研究成果を統合して応用し,高信頼なリアクティブプログラミング言語処理系を構築する. 平成30年度には以下の研究を行った.制約プログラミングに基づくリアクティブシステムの不具合箇所発見に対してデバッグの観点から取り組み,特にリアクティブシステムにおけるデータフローの構造的側面を背景理論付き充足可能性判定問題として扱うための方法論について検討した.加えて,本研究では,基盤技術として機械学習を使用することの可能性と,応用としてデータ可視化を採り上げることの可能性についても検討した.また,上位のモデリングからリアクティブプログラミングまでの滑らかな開発法の確立について検討した.本研究では,因果ループ図の操作的な意味に形式定義を与え,振舞い仕様の性質を自動検査する方法を提案し,ネット指向形式体系の採用によって,因果ループ図の特徴である真の並行性の表現を可能にした.また,関数リアクティブプログラミングに対するアダプティブ計算のアプローチについて検討した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
リアクティブプログラミングの高信頼化技術に対する,三つの異なるアプローチによる研究が進展している.
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今後の研究の推進方策 |
研究目標であるリアクティブプログラミングの高信頼化技術の構築に向けて,三つのアプローチによる研究を進展させつつ,それらの成果を共通の処理系上に統合することを目指す.
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