研究課題
令和2~3年度では,高精度衛星測位環境を用いたアプリケーションの開発と実装,その有用性評価を中心に行った.モビリティの動きを従来のメートル精度ではなくセンチメートル精度で取得し,来たる自動運転社会で重要となるデジタル道路地図情報が実際のモビリティによってプローブしたデータとどのくらい整合するのかを調査した.その結果,プローブデータによって既存のデジタル道路地図データの尤もらしさを十分に評価することが可能であるとともに,デジタル道路地図データ作成時の瑕疵や入力時のデータからのずれをを検出して修正できることについても検証できた.この内容については測量分野の論文として発表し採録された.また,モビリティから得たデータだけではなく,道路インフラや土木インフラのモニタリングにも高精度衛星測位環境を活用できることを,地域の土木行政および土木産業界と協力して実証した.高精度衛星測位によるモビリティを対象とした測位精度は一般に数センチメートル精度であるが,対象を地すべりの監視にして測位アルゴリズムを工夫することで数ミリメートル精度で地盤の動きを観測できることを示した.その技術をもちいた地すべり警戒地域のモニタシングシステムを開発し,従来の観測装置と比較して費用も人的コストも抑えて継続的に観測して地割れ発生前からの地すべり計測を行えるかどうかを検証した.初期成果として,高精度衛星測位による地すべりモニタリングの有効性が確認できた.これらの成果は学会にて口頭発表も行い会議録に採録された.
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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