研究課題/領域番号 |
17H01736
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
岡崎 直宣 宮崎大学, 工学部, 教授 (90347047)
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研究分担者 |
岡崎 美蘭 神奈川工科大学, 情報学部, 教授 (00545155)
油田 健太郎 宮崎大学, 工学部, 准教授 (30433410)
白鳥 則郎 中央大学, 研究開発機構, 機構教授 (60111316)
山場 久昭 宮崎大学, 工学部, 助教 (60260741)
片山 徹郎 宮崎大学, 工学部, 准教授 (50283932)
喜多 義弘 東京工科大学, コンピュータサイエンス学部, 助教 (00758089)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | モバイルネットワーク / クラウドサービス |
研究実績の概要 |
安全なモバイルクラウドサービスの実現のための最重要課題の一つである,モバイル端末における安全なユーザ認証技術の確立が急務となっている.本研究課題の目的は,利用者の環境における覗き見や紛失・盗難などの危険度の変化に自律的に対応することで,実用的なユーザビリティを確保しつつ,危険度の高低に関わらず高い安全性満足度が確保できる利用者の環境適応型統合認証方式を提案し,世界に先駆けてその基盤技術を確立することである.具体的には,利用者の環境が比較的安全な状況から危険度の高い状況まで柔軟に対応できるように,(1)利用者の環境適応型安全レベル測定技術,(2)安全レベル対応型個人認証技術,(3)認証方式自律切替技術を研究開発する.以上を融合して,プロトタイプを構築しその有効性を示すとともに,アプリケーションの公開等により,全世界のユーザへの普及を目指す. 平成29年度は端末の備えるカメラ,各種センサ,動作ログ,ユーザの入力履歴などにより,利用者の環境を的確に推定する手法の検討を開始した.また,個々の要求安全レベルを満たしつつ,多くのユーザに受け入れ可能なユーザビリティを備える個人認証方法について検討した.本研究テーマは,主に中程度の危険度のある環境を想定した,「覗き見耐性認証方式の研究開発」と,さらに危険度の高い環境を想定した「録画耐性認証方式の研究開発」の2つのサブテーマに分けて研究を進めている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年度は端末の備えるカメラ,各種センサ,動作ログ,ユーザの入力履歴などにより,利用者の環境を的確に推定する手法の検討を開始した.また,個々の要求安全レベルを満たしつつ,多くのユーザに受け入れ可能なユーザビリティを備える個人認証方法について検討した.本研究テーマは,主に中程度の危険度のある環境を想定した,「覗き見耐性認証方式の研究開発」と,さらに危険度の高い環境を想定した「録画耐性認証方式の研究開発」の2つのサブテーマに分けて研究を進めており,おおむね研究計画とおりに順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は,平成29年度の研究成果をふまえ,以下のように研究を進める予定である. a) 覗き見耐性認証方式の研究開発 平成29年度に研究開発した覗き見耐性認証方式を発展させ,複数の安全レベルに対応した安全強度と多くのユーザが受け入れ可能なユーザビリティを併せ持つ,安全レベル対応型個人認証方式を研究開発し,基本設計を行う. b) 録画耐性認証方式の研究開発 平成29年度に研究開発した録画耐性認証方式の基本設計に基づき,録画耐性認証方式の実装・評価を行う.a)で研究開発した安全レベル対応型個人認証方式と融合し,より広い安全性レベルの範囲に適応可能な安全レベル対応型個人認証方式を研究開発する.拡張された安全レベル対応型個人認証方式を実装し「安全性満足度」Sの評価基準により評価し,想定されるあらゆる利用者の環境をカバーする安全レベルの範囲に対する安全強度と受け入れ可能なユーザビリティの両立が可能かを確認する.
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