研究課題/領域番号 |
17H01748
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
建部 修見 筑波大学, 計算科学研究センター, 教授 (70357432)
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研究分担者 |
日下 博幸 筑波大学, 計算科学研究センター, 教授 (10371478)
日野 英逸 筑波大学, システム情報系, 准教授 (10580079)
川島 英之 筑波大学, 計算科学研究センター, 准教授 (90407148)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 極端気象 / 機械学習 / 並列分散処理 |
研究実績の概要 |
豪雨・突風・高温などの極端気象は人類に甚大な被害をもたらすが、その予測は極端気象に関する膨大な知識が必要である。本研究では、その知識を効率的に生成する機械学習基盤の構築を目的とする。平成29年度は、極端気象の分析手法について主に研究を進めた。極端気象として、まずフェーン現象をターゲットとし、過去の気象データを用い、典型的なフェーン日を正解として、機械学習を試みた。その結果、これまで経験則でフェーン日の条件と思われていたことが、ほぼフェーン日の判定条件となっていることが分かった。さらに、機械学習ではフェーンらしさについて数値的に求めることも可能であり、定量的な評価の可能性も示した。今後は、得られた機械学習結果により、フェーン日の予測につなげていく。また、並列機械学習のため、Rで記述されたエントロピー推定プログラムのMPI並列化を行った。エントロピー推定にはSimple Regression Entropy Estimator、Direct Regression Entropy Estimator、Entropy Estimator with Poisson-noise structure Identity-link regression、Kernel Density Estimationの4種類を用いた。元データを全プロセスで保持する場合はほぼスケーラブルな性能向上を示したが、データを分散配置するとプロセス数を増やすと計算時間は減少するものの、通信時間が増大してしまい、計算時間と通信時間にはトレードオフがあることが分かった。これまでの逐次アルゴリズムは並列化効率が良くないため、今後、より効率的な並列実行が可能な並列アルゴリズムの研究を進める必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼ研究実施計画通りすすんでいる。極端気象の分析手法としては、フェーン現象について観測値を元に機械学習を進めた。また、並列処理については、Rのエントロピー推定プログラムの並列化を行ったため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、これまでフェーン現象の判定について機械学習したことを元に、フェーン現象の検出、予測について研究を進める。フェーン現象の予測については、機械学習と深層学習の両方のアプローチですすめる。深層学習については、大規模な気象データをそのまま扱うこととなり、その問題点を明らかにし、既存のフレームワークの改良を行う。
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