研究成果の概要 |
身体像は、自閉スペクトラム症(ASD)者では、非定型的であることが知られている。これまでの研究により、マウスで身体像の錯覚を起こせることを明らかにした(Wada et al., 2016)。これに対してASDモデルであるCaps2-KOマウスでは、これが減弱することを見出した(Wada et al., 2019)。関与する領域を明らかにするため、タスク後に即時遺伝子c-Fosに対する免疫染色を行い、Caps2-KOマウスでは後部頭頂皮質での発現低下を見出した(Wada et al., 2021)。この領域は感覚統合に関わることが知られており、その不全が身体性の問題につながる可能性が示された。
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