研究課題/領域番号 |
17H01768
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研究機関 | 長崎県立大学 |
研究代表者 |
有田 大作 長崎県立大学, 情報システム学部, 教授 (70304756)
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研究分担者 |
岡安 崇史 九州大学, 農学研究院, 准教授 (70346831)
吉永 崇 公益財団法人九州先端科学技術研究所, オープンイノベーション・ラボ, 研究員 (10598098)
内山 英昭 九州大学, システム情報科学研究院, 助教 (90735804)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 農業情報計測 |
研究実績の概要 |
栽培時情報である圃場環境情報、植物生体情報、農作業情報の間の関係を表現するような植物モデルの構築を目指し、今年度はそれぞれの情報について、継続的な計測を行うとともに、個々の植物の成長具合の評価、およびそれらの原因の推定を目指した取り組みを行なった。 圃場環境情報については、市販のセンサを複数台用いて、継続的にトマトハウスの温度、湿度、日射量、二酸化炭素濃度を計測し、クラウド上のデータベースに蓄積を行なった。これにより、トマトハウス内での環境のばらつきを計測することができた。 植物生体情報については、植物の色形状データを茎や葉などの部分に分割する手法の確立を目指し、小松菜を対象としてRGB-D画像を継続的に取得し、それに対して深層学習を適用することで、自動的に1枚1枚の葉に分割する研究を進めた。これが実現されることで、個々の植物の成長具合の評価などが可能となる。 農作業情報については、トマトハウスで作業を行う農作業者の両腕にモーションセンサを装着することで収穫作業時の動きを計測し、それを認識処理することで収穫動作の検出を行なった。また、トマトハウスにBluetooshビーコンを多数設置し、その電波強度を農作業者が保持しているスマートフォンで計測することで農作業者の位置を推定した。これらを組み合わせることで、トマトハウスのどの位置で何個のトマトが収穫されたかを毎日自動的に記録できるようになった。この収穫に関する情報から個々のトマトの生長具合の評価などが可能となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の目標としていた圃場環境情報、植物生体情報、農作業情報の継続的な計測とその高精度化について、概ね順調に研究を進めることができたから。
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今後の研究の推進方策 |
圃場環境情報、植物生体情報、農作業情報の継続的な計測と高精度化については、今後も引き続き取り組んでいく。さらにこれらの研究で得られた知見を活かし、個々のトマトについての環境情報、植物生体情報、農作業情報の継続的な計測を簡便に行うことができるシステムを開発する。このシステムを用いて得られた情報を用いて、圃場環境情報、植物生体情報、農作業情報の間の関係を少しずつ明らかにしていく。
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