研究課題
本年度は「グラフ表現の入力」に関して、部分グラフ構造特徴を列挙するための探索空間において回帰森型の学習アルゴリズムを導出し様々なデータセットにおいて検証を行った。本課題の動機の一つでもあった代表者自身の先行研究(IEEE TPAMI 2017)では同じ条件下でスパース線形モデルの学習を行うものであったが、線形仮説に制約があり、これを非線形仮説も含むような拡張を与えている。非線形仮説の探索が必要な例としてGraph-XORという問題を考え検証も行った。これらの内容は国際会議KDD2018併設ワークショップThe 14th International Conference on Mining and Learning with Graphs (MLG 2018)において発表を行った。列挙型の探索空間はグラフ表現の「集合」を入力にとりまたそのサイズに依存した計算コストがかかるが、もう一つのアイデアとして個々のグラフ表現自体の各頂点の近傍グラフに限定した列挙であればケモインフォマティクスにおけるECFP法などMorganアルゴリズムに類似した列挙が「各々のグラフ」から生成可能である。この場合も非常に高い次元の特徴ベクトルが生成されるため、各々の頂点r-近傍部分グラフの生起カウントを教師付きのトピックモデルでグループ化するアイデアも検証し実験も行った。また、「グラフ表現」を入力にとる深層学習のアプローチも近年着目されているが、各頂点や辺に載せる初期ベクトルにドメイン知識をエンコードする必要があり、この処理にattention構造による複数候補からの選択を導入した学習アルゴリズムも導出した。
2: おおむね順調に進展している
課題の計画にしたがって手法開発や分析を行い、また各種会議の場で発表を行うことができた。
現在のところ計画通り推進ができておりひきつづきその方向で研究を進める予定である。
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