研究課題/領域番号 |
17H01789
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
古崎 晃司 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (00362624)
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研究分担者 |
来村 徳信 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (20252710)
山本 泰智 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構(機構本部施設等), データサイエンス共同利用基盤施設, 特任准教授 (50470076)
熊澤 輝一 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 准教授 (90464239)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | オントロジー / セマンティクス / 知識統合 / 意味処理 |
研究実績の概要 |
平成30年度は,前年度に行った基本設計に基づき,領域横断型知識統合および領域深造型意味処理フレームワークの開発を行った.具体的には,下記の項目にそって実施した. (1)オントロジー利用フレームワークの開発:前年度に検討した基本設計に基づいて,領域横断型知識統合および領域深造型意味処理フレームワークの部分的な実装を行った.技術的には,法造のAPIを用いたJavaによる実装と,大規模DBへの対応するためのRDFデータベースとSPARQLクエリを用いた実装の2種類を用意し,利用者がニーズに応じて使い分けられるようにした. (2)領域横断型知識統合の各領域における事例開発:前年度に考察したニーズに対応した領域横断型知識統合の事例を,(1)で開発した領域横断型知識統合フレームワークを用いて開発した.生命科学分野においては生命科学分野全般をカバーする汎用オントロジーを利用した,データベースの横断検索システムを試作した.一方,サステナビリティ学分野では,環境基本計画を事例として国レベル/都道府県レベル/市町村レベルといったスケールの違いを横断した知識統合の事例の開発を検討した. (3)領域深造型意味処理の各領域における事例開発:前年度に考察したニーズに対応した領域深造型意味処理の事例を,(1)で開発した領域深造型意味処理フレームワークを用いて開発することを検討した.事例としては,サステナビリティ学領域におけるステークホルダー間のトレードオフ問題を,その因果構造を中心にして分析するためにオントロジー探索技術を利用することを想定した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度までに設計したオントロジー利用フレームワークの実装は,一部の機能については検討段階にとどまっているものの,全体としては初期プロトタイプ実装がほぼ計画通りに進んでいる. また,生命科学分野およびサステナビリティ分野における利用事例についても検討が順調に進みつつある. よって,全体としてはおおむね順調に進展していると考えている.
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今後の研究の推進方策 |
これまで開発してきたオントロジー利用フレームワークの初期プロトタイプを用いて,検討を進めてきた利用事例への適用を進める. その結果から得られる知見を,フレームワークの設計・実装へとフィードバックすることで,今後,さらなる完成度を高める.
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