研究課題/領域番号 |
17H01799
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
三浦 純 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90219585)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | サービスロボット / 人間ロボット協調 / 遠隔協調探索 / 移動ロボット / ロボット操作インタフェース |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,離れた場所にいる人とインタラクションしながら,人の要求する物体を発見する(遠隔物体探索タスク)ことのできるロボットの実現である.スムーズなインタラクションには,探索対象物体および周囲環境に関する知識が必要である.前年度開発したオントロジ管理システムを利用し,ユーザの指示に不足している情報を補完して物体を探索するシステムを実ロボットで評価した.この機能を備えたロボットでWorld Robot Summit 2018において開催された競技会Partner Robot Challenge (Real Space)に参加し,3位の成績を収めた. 候補物体が複数あり,オントロジを利用しても情報不足を補完できないときには,ユーザへの問い合わせが必要となる.候補物体のもつ属性値の抽出結果を基に,もっとも確実に識別ができる属性クラスを決定し,質問を生成するアルゴリズムを構築し,実機実験でその有効性を確認した. また,遠隔物体探索の一手法として,ロボットを直接遠隔操作する手法も研究している.遠隔操作では通信の遅れやロボット自身の動作速度の問題で,操作感が損なわれる可能性がある.これを解決するために,人の操作意図を,その動きと対象環境の認識結果から早期推定する手法を開発した. さらに,前年度までに開発を進めている,移動ロボットによる未知環境の探索や払い動作を利用した物体把持の機能の改良を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
以下の項目を達成した: ・ロボット用オントロジ管理システムの実験的評価 ・人の指示のあいまいさ解消のための質問生成アルゴリズムの開発 ・人の遠隔操作意図の早期推定手法の開発 ・未知領域探査,物体把持機能の改良
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今後の研究の推進方策 |
まず,オントロジ管理システム(事前知識の表現に用いる)と対話生成システム(ユーザ指示と環境認識結果を比較して,足りない情報を得るための質問を生成する)について,通常の家庭環境程度の複雑さに対して動作するように改良する.定量的な評価は主にシミュレーション環境で行うとともに,実ロボットを用いた実験も行う.さらに,ロボット自らの物体探索とユーザへの問い合わせの効果とコストのトレードオフを考慮しながら,最適な行動を生成する手法を研究する. 遠隔協調探索では,ロボット自身の環境認識能力がユーザ評価に影響を与える.地図生成(SLAM)と物体発見・認識を同時に行う(セマンティックSLAM)ことにより性能と効率を向上させるとともに,必要な情報を得るための視点プラニングを行う手法も研究する. さらに,物体探索やモデル精緻化のためのインタラクションにおいて,音声情報と画像情報をロボットやユーザが必要に応じて選択的に利用し,状況に応じて柔軟なインタラクションを行うための手法について研究し,シミュレーション環境および実環境での実験を行って評価する.
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