研究課題
本研究の目的は,離れた場所にいる人とインタラクションしながら,人の要求する物体を発見する(遠隔協調物体探索タスク)ことのできるロボットの実現である.スムーズなインタラクションには,探索対象物体および周囲環境に関する知識が必要であり,本研究では知識をオントロジとして体系化して表現する.まず,前年度までに開発した,オントロジ管理システムを利用して不確かな情報を補完するための対話機能を備えたロボットシステムの改良を進めた.また,ユーザから提示される新たな物体について,そのモデルを獲得し,既存のオントロジに新たな知識として組み込むための手法を開発した.遠隔協調探索機能の向上については,まず自律的探索能力を向上させるために以下の3点を研究した.前年度に開発した,2次元地図を用いた視点プラニング手法を発展させ,未知の部屋や物体の3次元的な配置を扱えるようにし,高さの違う棚の上などにある物体の探索と操作を可能にした.さらに,人が存在する環境を対象に,環境認識のための視覚SLAM手法と行動計画手法を研究した.人とロボットの協調探索については,以下の2つの手法を研究した.1つは,視野・視線が制御可能なカメラを通して人が助言することができるシステムを用いるもので,前年度に開発した基本機能を拡充し評価実験を行った.もう一つは,人とロボットが同じ環境に存在する状況で,空間を分担して探索を行うもので,今年度は特に,ロボットが人の過去と未来の探索行動を推定するアルゴリズムを開発し,協調探索の有効性を確認した.また,遠隔物体探索の一手法として,ロボットを直接遠隔操作する手法も研究している.前年度開発した,人の操作意図を手のの動きと対象環境の認識結果から早期推定する手法を,拡張して実ロボットに実装し,実際に意図推定しながら対象物体を把持できることを確認した.
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 4件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
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http://www.aisl.cs.tut.ac.jp/