部品の形状が与えられたときに,その作業に最も適したハンドを決定する問題を解いた.複雑な形状をした部品を,2次曲面による近似手法に基づいて,円柱や直方体などシンプルな形状モデル(形状プリミティブ)の集合として近似した.円柱で近似した場合は、その円柱の半径に応じて円柱を端点から把持できるような3指ハンドの開閉幅を決定した.また、直方体で近似した場合は,直方体の辺長に応じて2指平行ハンドの開閉幅を決定した.提案手法の有効性を実験により検証した.
組み立て作業において,一つのハンドで把持可能な部品の形状に関するクラスを広げることことを目的としてハンドの設計を行った.L字を有する固定指と可動指との組み合わせに基づくグリッパを提案し,このグリッパによって様々な形状を有するペグを穴に挿入する作業について考えた.把持準備動作としてペグを水平方向に動かすことにより,視覚センサを併用することなしにペグの初期位置誤差に対応可能となるペグの形状を確認した.
組み立て作業において,センサ情報をフィードバックすることで,単一のハンドで把持可能な部品や作業のクラスを更に広げることを考える.組立作業において精密に位置・姿勢を計測して制御するために,視覚(近接覚)の情報を利用した.ハンドに視覚センサ(近接覚センサ)を搭載し,対象物の貼り付けたARマーカの情報により対象物の位置・姿勢を計測した.それに基づいて、対象物姿勢をグリッパの中で変えるExtrinsic Manipulationが有効に行うことができることを確認した.
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