研究課題/領域番号 |
17H01802
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
横小路 泰義 神戸大学, 工学研究科, 教授 (30202394)
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研究分担者 |
田崎 勇一 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (10547433)
土橋 宏規 和歌山大学, システム工学部, 講師 (50634490)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 組立ロボット / スキル移植 / 直接教示 / 変種変量生産 / はめ合い作業 |
研究実績の概要 |
1.2次元平面動作でのマクロ・マイクロロボットの構築:2次元平面内で動作し,現有のダイレクトドライブ・スカラ型ロボットアームの先端に取り付けてマクロ・マイクロロボットとできるようなパラレルリンク構造の平面3自由度のマイクロロボットを設計した. 2.2次元単純はめ合い作業の直接教示からのスキル抽出と再生:現有の4指平行スティックハンドと6軸垂直多関節型産業用ロボットを組み合わせて,ワールドロボットサミット(WRS)ものづくり分野の製品組立チャレンジ・トライアル競技で使用したギヤユニットの組立を試みた.その結果,現有の4指平行スティックハンドと6軸垂直多関節型産業用ロボットを組み合わせたロボットシステム単体で,ギヤユニットの組立をすべて終えることができ,4指平行スティックハンドの汎用性を確認できたことに加え,精密なはめ合い動作のスキル及びギヤやシャフトなど様々な形状の部品の初期位置誤差を吸収する把持戦略を見出すことができた. 3.単純はめ合い作業の物理シミュレーション手法の検討:製品組立における部品同士のはめ合い作業のような,精密な接触判定が必要な物理シミュレーションにおいて,研究分担者が開発している物理エンジンSpringheadの適用可能性を検討すべく,環境を整備した. 4.3次元はめ合い作業用の平行スティック付きマイクロロボットの設計:次年度の3次元はめ合い作業の実験のための6自由度パラレル機構を有するマクロ機構の設計を行った.また次年度の組立作業実験で想定している対象製品の各部品を把持するために必要な平行スティックハンドの指配置や自由度の検討が可能な理論的枠組みを構築した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2次元平面動作でのマクロ・マイクロロボットの設計・製作は,設計変更を繰り返したため当初の予定より遅れているが,その代わりに現有の4指平行スティックハンドと6軸垂直多関節型産業用ロボットを組み合わせたロボットシステムによるギヤユニットの組立に成功し,有益な組立スキルを抽出することができた.また,3次元のマイクロロボットの設計については,ほぼ設計を終えており,次年度に製作を開始できる予定である.
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今後の研究の推進方策 |
次年度は,3次元のマイクロロボットの製作を優先的に進め,今年度に既に達成したギヤユニットの組み立てにおける精密はめ合い作業のスキルと,直接教示によるはめい合い作業のスキルとの間で,部品の位置変動などに対するロバスト性の比較を行う予定である.
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