研究課題/領域番号 |
17H01809
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研究機関 | 神奈川工科大学 |
研究代表者 |
内川 惠二 神奈川工科大学, 公私立大学の部局等, 客員教授 (00158776)
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研究分担者 |
永井 岳大 東京工業大学, 工学院, 准教授 (40549036)
増田 修 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (90775967)
吉澤 達也 神奈川大学, 人間科学部, 教授 (90267724)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 質感知覚 / 色覚 / 色彩工学 / 視覚心理物理学 / 統合質感生起モデル |
研究実績の概要 |
本年度は、実物体を元にして作成した画像刺激を用いて追加実験を行い、昨年度に得られた結果と合わせて、統合質感の生起モデルの構築を行った。 追加実験として、2個のプラスチックオブジェクト画像の刺激を比較して、知覚される統合質感の差を求める実験、知覚される色の差を求める実験、知覚される光沢感の差を求める実験の3種類の独立した主観評価実験を行ない、知覚される統合質感の差と同じ刺激を観察して知覚される色の差と知覚される光沢の差の関係を調べた。 統合質感の生起モデルの構築として、画像刺激観察時に知覚される色の差と知覚される光沢の差の間には相関は認められなかったため、この2つの要素質感は独立の知覚であることが明らかとなった。統合質感の差に対して色の差と光沢の差の線形回帰を式 ([統合質感の差] = a・[色の差] + b・[光沢の差] + const.)により行った。その結果、それぞれの回帰係数が得られ、高い相関が認められた。統合質感の差に対する色の差と光沢の差の寄与の大きさを比較するために、各変数に対する標準化偏回帰係数を求めたが、それぞれの寄与の大きさはほぼ同じであった。 これらの結果から、統合質感の差の判断には色の差と光沢の差が独立に足し合わせていることが明らかとなった。統合質感は質感要素の組み合わせで生起すること、したがって、脳内で統合質感は質感要素の処理系からの信号が結合した上位階層部位で得られることが示唆される。 なお、本年度は予想外の新型コロナウイルス感染拡大が年度末に起こり、大学への入構禁止処置が取られたため、統合質感生起モデルの検証実験が未完成に終わってしまった。この検証実験は将来の課題とする。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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