研究課題
基盤研究(B)
ヒト疾患や医薬品分子をノード、分子間相互作用をエッジとして接続した超分子グラフシステムを構築した。超分子グラフシステムと既知タンパク質データベースを参照し、疾患の分子機構を説明するための疾患関連超分子の立体構造モデルを自動構築するアプリケーションを開発した。また機械学習により特定の疾患に対して医薬品が有効であるか否かを判別する方法を開発した。この研究から4,500あまりの疾患関連超分子複合体モデルが構築され、有効医薬品を90%程度の精度で予測できることが示された。
情報生物学
本研究で開発した超分子グラフシステムにより、疾患とそれら疾患の治療薬を分子間相互作用に基づいて解析するためのデータ基盤が構築された。また、このシステムにより疾患関連タンパク質と医薬品ターゲットタンパク質(疾患関連超分子)の構造モデルを構築することで、医薬品の作用を分子構造に基づいて解析することが可能になった。さらに超分子グラフシステムに基づく機械学習により、疾患-有効医薬品の分子経路(パス)が高精度で判別可能であることから、このシステムが医薬品の論理的設計や新規の医薬品ターゲットの発見に応用可能であることが示された。