研究課題/領域番号 |
17H01832
|
研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館 |
研究代表者 |
村田 良二 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 室長 (50415618)
|
研究分担者 |
宮崎 幹子 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, その他部局等, 室長 (50290929)
田良島 哲 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 課長 (60370996)
竹内 俊貴 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 学芸部文化財課, アソシエイトフェロー (70750149)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | ディジタルアーカイブズ / Linked Data / 文化財情報 / 博物館 |
研究実績の概要 |
平成29年度は、前年度に開発・公開した国立文化財機構内の4つの博物館(東京、京都、奈良、九州)の所蔵品総合データベース(「ColBase」、https://colbase.nich.go.jp/)を基盤として、Linked Dataの提供機能の開発のための準備を行った。準備にはメタデータ語彙の選定およびマッピングの検討と、ColBase内の索引情報の整備および典拠データとの関連付けがある。 メタデータ語彙とマッピングについては、まず国内外における類似機関においてLinked Dataによる所蔵品の公開事例について調査を行った。それらの実態を踏まえた上で、既存の標準語彙を比較検討した結果、ICOM CIDOCが開発したCIDOC CRMを基盤として採用することとした。さらに、ColBase上のデータ項目をCIDOC CRMで表現し出力する実装の開発に向けて、具体的なマッピングを検討した。その結果、員数等の一部のデータについては新たに独自の語彙を定義する必要があることを確認した。 索引情報については主に作者の人名を中心にデータ整備を行うとともに、参照する典拠として国立国会図書館典拠データおよびGetty Research InstituteによるUnion List of Artist Names (ULAN)それぞれの人物等のURLとの関連付けを行った。また索引データ整備の作業を開始してから、作業中にシステムの反応速度が遅くなる箇所が明らかとなったため、作業効率向上のためにシステム改修を行った。 上記の作業について、全体の方針や具体的な課題の詳細な検討のために、研究代表者、研究分担者、連携研究者、研究協力者を含む全体ミーティングを東京国立博物館において2回実施した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実施計画で平成29年度に実施する予定としていた内容についておおむね実施することができた。メタデータ語彙の選定ではCIDOC CRMを選択し、ColBaseのデータとのマッピングを実施し、独自語彙の必要な箇所も明らかにすることができた。索引情報については作者名を中心に整備作業を進め、複数の典拠データとの関連付けも行うことができた。年度内に実施したミーティングは2回にとどまったが、随時メール等で調整・検討を進めることができた。
|
今後の研究の推進方策 |
平成30年度はColBaseのデータをもちいてLinked Dataとして出力するための機能の開発を実施する。また、索引データの整備および典拠情報との関連付けも引き続き実施する。
|