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2019 年度 実績報告書

音楽操作の蓄積と再利用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17H01847
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

浜中 雅俊  国立研究開発法人理化学研究所, 革新知能統合研究センター, チームリーダー (30451686)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード計算論的音楽理論 / 音楽理論GTTM / 深層学習 / 音楽操作 / 蓄積と再利用 / Melody Slot Machine
研究実績の概要

我々は要約,簡約,編曲など,これまで音楽家が楽譜に対して行ってきた高次の音楽操作を,一般ユーザでも可能にすることを目指し研究を進めている.曲の一 部にユーザが変更を加えたいと考えた場合,2つの問題が生じる.まず,音楽初心者は自分の望むとおりに加工を行うことは難しい.また,むやみに加工を行った 場合,音楽的な構造が失われてしまう.我々はこれまで深層学習を用いた音楽構造の抽出や,抽出した構造を用いてメロディを加工する試みを行ってきた.本年度は,初心者であっても音楽を操作する体験ができるシステム「Melody Slot Machine」について,多くの人に利用してもらうことによりフィードバックを得ながら改良を行った.Melody Slot Machieではユーザは,ホログラフィティスプレイ上に表示された演奏者が未来に弾く演奏をダイヤル操作により切り替えることが可能である.スロットマシンのように並んだダイヤルにあるメロディは音楽理論GTTMに基づくメロディモーフィングによって生成されているため,ダイヤルを回転させてもメロディの装飾的な部分には変化が生じるが,大局的 な構造は一貫しているため曲が破綻することはない.多くの展示の機会に恵まれた結果,IJCAI-19 Most Entertaining Video Award, SIGGRAPH2019 Emerging Technologies 分野 Laval Virtual 審査員賞, 羽倉賞 (最先端 表現技術利用推進協会),2020 年 インタラクション 2020 インタラク ティブ発表賞 各賞を受賞することができた.これまで使用していた音楽分析ツールがOSのアップデートによりライブラリが使用不能になり修復も困難であったため,新たにWebベースの分析器の構築に着手した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定通り順調に進捗している。特に,Melody Slot Machineの公開によって多くのフィードバックをいただきシステムの改良が大きく進捗した.一方で,これまで使用していた音楽分析ツールがOSのアップデートによりライブラリが使用不能になり修復も困難となった点は予想外であったが,Webベースの分析器の構築に着手しており研究進捗に関する悪影響を最小限にすることができた.

今後の研究の推進方策

Webベースの分析器を完成させるとともに,メロディの簡約等の音楽操作に関する機能を実装していく.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 3件)

  • [雑誌論文] “Melody Slot Machine2019

    • 著者名/発表者名
      Masatoshi Hamanaka, Takayuki Nakatsuka, Shigeo Morishima
    • 雑誌名

      ACM Siggraph2019 Emerging Technologies ET-245

      巻: 1 ページ: ET-245

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Melody Slot Machine: A Controllable Holographic Virtual Performer2019

    • 著者名/発表者名
      Masatoshi Hamanaka
    • 雑誌名

      Proceedings of the 27th ACM International Conference on Multimedia (MM’19)

      巻: 1 ページ: 2468-2477

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Melody Slot Machine: Melody Morphing by Using Time-span Tree of GTTM2019

    • 著者名/発表者名
      Masatoshi Hamanaka
    • 雑誌名

      proceedings of International Computer Music Conference (ICMC2019)

      巻: 1 ページ: 8 pages

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Proposal of an Annotation Method for Integrating Musical Technique Knowledge Using a GTTM Time-Span Tree2019

    • 著者名/発表者名
      Nami Iino, Mayumi Shimada, Takuichi Nishimura, Hideki Takeda, Masatoshi Hamanaka
    • 雑誌名

      Proceedings of the 25th International Conference on MultiMedia Modeling (MMM2019)

      巻: 11295 ページ: 617-627

    • 査読あり

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公開日: 2021-01-27  

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