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2021 年度 実績報告書

グループSUMO化によるゲノムとプロテオームの損傷応答

研究課題

研究課題/領域番号 17H01878
研究機関熊本大学

研究代表者

斉藤 寿仁  熊本大学, 大学院先端科学研究部(理), 教授 (50211925)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード核 / クロマチン / タンパク質 / 微小核 / 非感染性免疫応答 / クロモスリプシス
研究実績の概要

ヒトを含む高等動物の細胞の核内の構造と機能の制御には、翻訳後修飾やシグナル伝達制御が関与する。本研究では細胞核内のクロマチンや核質の変化を制御する分子基盤を解析した。その中で、微小核にも着目した。微小核は標準的な顕微鏡でも検出可能なため、古くから様々な細胞や組織で観察されてきた。がん化した細胞株でよく見かけることから、ゲノム制御のゆらぎの指標であり、細胞がん化のマーカーとして広く認知されてきた。一方、がん研究のみならず、細胞生物学・ゲノム科学・生物進化に関する最近の研究から、微小核が非感染性免疫応答やクロモスリプシスなどに関わることも明らかになっている。さらに、人工オルガネラや人工細胞の構築を目指す研究者からも、細胞内における微小核の形成と維持の制御研究は注目されている。こうした状況から、微小核に関する研究分野は古くて新しい生命科学の注目分野の一つになりつつあると考えている。
次世代DNAシークエンサーによる遺伝情報のBig Dataが蓄積している。同時に、DNAの非情報性に関する知見も蓄積している。cytoplasmic DNA(cytoDNA)は細胞内で非自己として認識され、遺伝情報としては機能しない。このため、加齢に伴って増加するがん、心血管疾患、神経変性疾患に関係する非感染性免疫応答(sterile inflammation response)を誘引する。また、微小核内のcytoDNAは、ゲノムの複製・損傷・修復・組み換え制御をかく乱するクロモスリプシス(chromothripsis)を誘引して、がん細胞ゲノムを多様化させる。細胞質中に現れるクロマチン断片、損傷ミトコンドリア、レトロトランスポゾン由来DNAや微小核内のDNAにより誘導されるDNAの非遺伝情報性に関する研究は未開拓の研究分野である。本研究から核と微小核のタンパク質に関するいくつかの知見を得た。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Cell-derived giant membrane vesicles enclosing the anthracycline anti-cancer drug doxorubicin and their cytotoxicity.2022

    • 著者名/発表者名
      S. Okada and H. Saitoh
    • 雑誌名

      Int. J. Memb. Sci. Tech.

      巻: 9 ページ: 13-19

    • DOI

      10.15379/2410-1869.2022.09.01.02.

  • [学会発表] 植物葉緑体と動物細胞の相互作用から紐解くオルガネラ共存システムのダイナミクス2022

    • 著者名/発表者名
      濱島亨多、西田和記、斉藤寿仁
    • 学会等名
      第45回日本分子生物学会(MBSJ2022)
  • [学会発表] 染色体外環状DNAによる細胞不均一化と薬剤抵抗性の獲得2022

    • 著者名/発表者名
      東 有里紗、渡部 一輝、斉藤 寿仁
    • 学会等名
      第45回日本分子生物学会(MBSJ2022)

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公開日: 2023-12-25  

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