HClと炭素質物質の反応による有機塩素化合物の生成メカニズムを解明するため、高い塩素化能を有するZnをドープした炭素のモデル構造に対して分子軌道計算を行った。その結果、ZnOの存在によりHClが化学的に吸着する活性な炭素サイト数が増加する可能性が示唆された。また、ZigzagサイトではZnOはHClの吸着安定性に寄与しないと推論された。くわえて、ZnOは炭素質物質全体の電子状態に大きな影響を与えることも見出した。次に、有機塩素化合物のClソースであるHClの除去を目的に、天然ソーダ灰をハニカムに担持した吸収剤を製造したところ、除去剤として非常に有望なことを明らかにした。
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