現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要で示したとおり、令和元年度に計画した研究内容は、概ね計画通り行うことができた。予定していた唾液中8-OHGuaの分析は、対象のサンプル全て(血液の混入等により対象外としたサンプルを除いた541サンプル)の分析を終了した。本研究テーマの中心である人を対象とした唾液中の8-OHGuaの酸化ストレスバイオマーカーとしての有用性評価として、唾液中の8-OHGua値と生活習慣アンケート調査結果を解析し、生活習慣と生体内酸化ストレスの関係を示した。さらに、唾液中8-OHGua測定のための唾液収集法や日内変動など、測定値の評価に影響する要因について検討し、有益な知見が得られた。これらの成果については、関連学会(IUTOX 15th International Congress of Toxicology, Honolulu, 2019年7月;9th Meeting of SFRR(A+J), Sydney, 2019年12月)に於いて発表を行うと共に論文(Genes & Environment, 2019, 41(5); J Clin Biochem Nutr, 2020, 66(1), 57-61)での報告を行った。尿中8-OHdGについては、全てのサンプルの分析を終え、生活習慣調査結果と合わせた解析を行っている。これまでのところ、喫煙と正の相関、BMIと負の相関をする結果が得られており、従来の報告と一致している。尿中8-OHdGの結果についても、今後、学会・論文で発表を行う準備を進めている。本研究では、酸化ストレスバイオマーカーと生活習慣との関わりについて、同一集団に対して2度調査を行う計画であり、2回目の調査が令和2年度に予定されている。現在、2回目の調査に向けて、生活習慣アンケートの見直しや、サンプル採取計画などの準備を行っている。
|