研究課題
EFB(Empty Fruit Bunch)の他きのこへの適用性を確認するために、栽培期間が長く、培地基材からの栄養供給も求められる温暖な気候に適したアラゲキクラゲの栽培試験を実施した。その結果、収量性から判断してEFBはアラゲキクラゲの基材として、ゴムおが屑や広葉樹おが屑と同様、利用できることがわかった。つぎに、家畜排泄物とEFB、OPT(Oil Palm Trunk)を用いた堆肥の有効性の検討を行った。本試験では、まず廃菌床を含む発酵TMRのin vivo消化試験で供試したトカラ山羊糞3種(対照区(BL)、FEFB10%廃菌床区およびOPT10%廃菌床区))にそれぞれゴムおが屑、EFB、OPTを混合し、C/N比を40前後、資材の水分率を60%に調整後、小型堆肥化装置で20日間発酵処理を施して堆肥を調製した。その後、1/5000aワグネルポットを用いてコマツナの栽培試験を実施した。その結果、山羊糞(FEFB)区と山羊糞(OPT)区の発芽率は、対照区や山羊糞(BL)区より有意に低かったが、軟弱野菜の栽培上問題になるレベルではなかった。コマツナの草丈、新鮮重、乾物重は堆肥を施用した区が対照区よりも大きくなる傾向であったが、試験区間に有意差はなかった。また、各区の栄養元素含有率を比較すると、K含有率は対照区・山羊糞(BL)区に比べて山羊糞(FEFB)区が有意に高く、山羊糞(OPT)区も高い傾向だった。Mg含有率は対照区・山羊糞(BL)区に比べて山羊糞(OPT)区が有意に高く、山羊糞(FEFB)区も高い傾向だった。その他の元素含有率は各区の間に差はなかった。これらの結果は、堆肥調製時にパームバイオマスを用いたことが影響したためと考えられる。また収量性、栄養元素含有量の結果から、パームバイオマスを含む廃菌床を給餌したヤギの糞から生産した堆肥は、作物生産に有効であると認められた。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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