研究課題/領域番号 |
17H01966
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
木戸 良明 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (10335440)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 膵β細胞 / 高脂肪食 / 2型糖尿病感受性遺伝子 |
研究成果の概要 |
最近代表者が明らかにした、日本人2型糖尿病感受性遺伝子として最も重要と言われるKCNQ1遺伝子の糖尿病発症メカニズムにおいて高脂肪食負荷が相乗的に関与している可能性を考え、Kcnq1変異マウスに高脂肪食を与え解析を行った。その結果、膵β細胞に蓄積する転写因子C/EBPβが細胞周期調節因子Cdkn1cの発現を誘導することによって、相乗的に膵β細胞量が減少することが明らかとなった。これはKcnq1変異によってもたらされたDNA脱メチル化と高脂肪食誘導性C/EBPβ発現によるGene-environmental interactionによる相乗的効果によるものと考えられた。
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自由記述の分野 |
糖尿病学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
わが国においては、不規則な食生活や運動不足の日々を送りながら糖尿病を発症しない人もいれば、規則正しい生活を心がけていながら糖尿病を発症する人もいる。現在の糖尿病医療においては、その違いを明確にすることはできていない。代表者は、遺伝・環境因子の相互作用が重要と考えており、家族歴、さらにKCNQ1遺伝子の変異を確認することにより、栄養指導の重要性が患者に伝わりやすくなるものと考えている。すなわち、特に栄養指導に重点をおくべき患者とそうでない患者に分けることができれば、医療者・患者両者のモチベーションも上がり、薬物に依存しない治療法であることから、医療経済への負担も軽減することが期待される。
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