研究課題/領域番号 |
17H01985
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研究機関 | 椙山女学園大学 |
研究代表者 |
浪川 幸彦 椙山女学園大学, 教育学部, 教授 (20022676)
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研究分担者 |
根上 生也 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (40164652)
真島 秀行 お茶の水女子大学, 名誉教授 (50111456)
三宅 正武 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 名誉教授 (70019496)
趙 雪梅 南九州大学, 人間発達学部, 准教授(移行) (10586499)
清水 美憲 筑波大学, 人間系, 教授 (90226259)
伊藤 仁一 椙山女学園大学, 教育学部, 教授 (20193493)
濱中 裕明 兵庫教育大学, 連合学校教育学研究科, 教授 (20294267)
安野 史子 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター基礎研究部, 総括研究官 (00370081)
青山 和裕 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (10400657)
竹内 聖彦 椙山女学園大学, 教育学部, 教授 (30236418)
白井 朗 椙山女学園大学, 教育学部, 教授 (70454345)
高橋 聡 椙山女学園大学, 教育学部, 講師 (20613665)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 教員養成カリキュラム改革 / 数学教育 / 数学リテラシー / 教科内容学 / 高等科学教育 |
研究実績の概要 |
本研究は,教育改革を支える教員の質の向上のため,教員養成における数学教育を具体的に改善することを目的として,1)教員養成数学教育教授法の開発と理論化,2)(リテラシー像に基づく)教員養成数学教育カリキュラムモデルの構築,3)数学教員の持つべき数学リテラシー像の具体化の3方面について行われる。本年度は初年度に続き,上を組み替えた次の具体的研究課題について研究活動を行った。 I)教授法開発A:椙山女学園大学カリキュラムの理論的実践的立場からの再検討。前年度に纏めた改革案を実行に移し,また論文として発表した。 II)教授法開発B:応用的分野の教授法開発について,全体的方向,統計教育,数学史等について個別に研究を深め,2月に行われた全体会議で研究発表が行われた。また名古屋大学数学教育セミナーで関連する話題(地震等)を取り上げた。 III)諸大学の数学教員養成カリキュラム,特に教科教育法の体制・内容調査は,再課程認定の状況を踏まえ,実施をさらに見送った。中国の状況を全体会議で学んだ。 IV)3)の準備研究として前年度に続き,日本教科内容学会における「教科内容構成」研究プロジェクトに浪川が協力参加する形で進めた。 Va)成果公開 ウェブサイトによる公開を行った。ここで初年度の全体報告書を公開した。今年度の公開は現在準備中である。Vb)名古屋大学数学教育セミナーは3回行われた。具体的内容(講師,題名,アブストラクト)はウェブサイトで公開済みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
具体的研究課題毎に述べる。 I)椙山女学園大学カリキュラムの理論的実践的立場からの再検討は実施に移され,批判的に評価を行っている。また検討内容は論文として発表された。 II)教授法開発B:応用的分野の教授法開発は個別研究の形ではあったが,2月に行われた全体会議で研究発表では深化が窺われ,また活発な議論があった。 III)教員養成課程の再課程認定が実施に移されてはじめて有効な議論ができることから,延期はやむを得なかった。 IV)教科内容学会研究プロジェクトへの協力参加というより進んだ研究活動が展開された。またこの学会を研究代表者の勤務地で開催した。 Va)成果公開 ウェブサイトによる公開を行った。Vb)名古屋大学数学教育セミナーは3回行われ,質の高い講演と(遠方からの参加を含めた)熱心な参加者(毎回約30名)を得た。
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今後の研究の推進方策 |
全体として最終成果報告に向けて,それぞれの研究について纏めに入る。個別研究が主であったが,全体会合を早めに行い,少人数の共同研究の機会を設けて深化を図る。 教員養成数学教育教授法の開発およびカリキュラムモデルについては,時間経過も含む形での理論化と共に次に向けての批判的検討を行う。また応用的科目,複合的科目についての研究を個別研究から少数共同研究に拡大し,最終年度に纏めを行う。特に統計教育については確率論との結び付きをより明確にする。さらに教職大学院化が教育系大学に決定的な影響を及ぼしており,他大学の改革動向を分担者所属大学を中心に批判的に調査する。一方数学カリキュラム改革は世界的な潮流でもあり,その流れを適切な形で研究の中に取り入れてゆく。 教師の数学リテラシー像については,教科内容学会の研究プロジェクトによる新たな展開を推進する。さらに京都大学,ICMI等のプロジェクトにも協力する。それを踏まえた具体的な教員リテラシー像を学校種別に纏め,最終成果として発表する予定。 引き続き「数学教育の会」,「名大数学教育セミナー」を通して,広く外部との交流を行う。 ウェブサイトで研究成果を過去に遡って公開する。
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備考 |
今年度の全体会議報告集も既に出版されているが,間もなくウェブで公開する予定である。
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