研究課題
当該年度は、まず、HD-PCD(高密度点群情報)に関する研究動向の把握を引き続き行い,とくに流域で生じる自然現象を対象とした既存および新たなHD-PCD取得解析の手法体系を整理した上で,この手法の検証として,新しいHD-PCD取得機材を用いた試験計測を現地観測として実施した。たとえば,SLAMによるモバイルレーザ測器やハイパースペクトルカメラを搭載したUAVの試験飛行を実施した上で,現地観測におけるその有効な適用方法を検証した。具体的な対象地域は,流域地形環境の変動が観察される大谷崩の土石流扇状地(静岡県),九十九里海岸(千葉県),阿蘇仙酔峡の崩壊斜面(熊本県)などである。これらのデータからは,地形特徴の抽出を行うとともに,時空間変化抽出の基礎データとして精度向上等の処理を行った。さらに,データ共有のためのコンテンツ整理を行った。共同研究利用システムを援用し,蓄積された点群およびその派生データを整理し投入した。これにより,取得データや開発したツールの利用が外部者でも可能となり,流域地形環境に限定されない,HD-PCDの多様な使用用途を発掘できるようになることが期待される。また,高精細地形情報に関するシンポジウム・ワークショップおよび国際会議(JpGU-AGU, EGU)におけるテーマ別セッションを主催・共催した。これにより,HD-PCD取得の最新技術など情報収集や,HD-PCD解析にかかる問題点,学術的・産業的適用事例の報告など,研究者間での情報共有を行った。国外の研究者との交流も随時実施し,情報交換や議論による本研究関連の世界的な進展の方向性について理解を深めた。さらに,高精細地形情報の新しい活用手段として,博物館等における企画展及びワークショップを複数開催した。これは,考古分野,アート分野との異分野間連携を促すものであり,学際的な枠組みにおけるアウトリーチ活動に対しての本研究の影響力が評価された。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 9件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 5件、 招待講演 4件) 図書 (1件) 備考 (1件) 学会・シンポジウム開催 (2件)
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