研究課題
生体外における三次元細胞組織体構築は、組織再生工学における重要課題のひとつである。本研究は、独自開発した酸素透過性培養器による三次元細胞培養法を基盤とする。異なる種類の細胞塊をアレイ化したハイドロゲルによって細胞塊の配列を高度に制御し、三次元的な血管構造を有する骨様組織を作製する。この酸素透過性培養器は応用性、汎用性が非常に高く、再生医療の中核技術の一つとして新たな領域形成の可能性を有する画期的技術である。二種類以上の細胞を共培養することは、培地など条件検討などが非常に難しいのが問題であるが、本研究では3次元共培養灌流デバイスを構築し、移植可能な「活きが良く、血の通った細胞組織体」を生体外で3次元的に再構成する技術を提案し、骨再生治療へと応用を図ることを目的とする。血管内皮細胞と間葉系幹細胞のような異なる細胞を共培養するのは異なる分化培地の組成が大幅に異なるので、両細胞を維持、分化させるための培地選択が非常に難しい。当該年度は昨年度に開発した三次元プリント技術による2種類の細胞を培養できるハイドロゲルを用いて、血管内皮細胞と間葉系幹細胞の共培養を行った。両細胞は独自開発の三次元培養技術を用いることで細胞ー細胞間相互作用を促進することで細胞分化に効果的であることが示された。さらに、当研究で開発した技術を用いて骨再生用ゼラチン担体の改良と上皮細胞の三次元培養への応用を行い、その結果をまとめて論文投稿中である。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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ACS Appl Bio Mater
巻: 3 ページ: 1444-1458
10.1021/acsabm.9b01091
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http://www.cfe.dent.tohoku.ac.jp/