両親媒性ポリマーの新しい細胞膜透過機構として分子拡散を提案した。ポリマーに機能性官能基を結合することで、細胞特有の機能を強化するとともに高度に利用する基盤を構築した。電子輸送ポリマー(pMFc)をMPCとビニルフェロセン(VFc)より合成した。代謝改変を、酵母のグルコース嫌気解糖代謝を検証した。酸化体のpMFcが存在する条件下で酵母を嫌気培養したところ、エタノール発酵の変化量と電子輸送速度は良い相関を示した。pMFcにより、酵母の代謝改変の度合いが制御可能であることを示した。またヒト乳がん細胞を用いて、電子輸送ポリマーががん細胞選択的な増殖抑制手法として有用であることを見い出した。
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