研究課題
本研究の目的は,人工知能研究で注目されているディープラーニング技術を用いて多様な肺疾患を対象として多列検出器型CT(MDCT)装置から得られる高精細な三次元画像データを利用した従来手法と比較して精度が高くロバストなコンピュータ支援診断(CAD)システムの開発をおこなうことであった.びまん性肺疾患に対しては、U-Netを用いて各陰影パターンに対する領域抽出をおこなった.また, Residual Unitを導入して深い層における学習の問題を改善したResidual U-Netも用いた.対象とした陰影は浸潤影,すりガラス陰影,蜂巣肺,肺気腫,粒状影の5つの陰影と正常肺である.結果は放射線科医のアノテーションと良く一致しており,すべての陰影におけるDice係数の平均はU-Netの場合0.848±0.071,Residual U-Netの場合0.872±0.053と良好な一致がえられた.ディープラーニングにおいては,数万の学習データが必要となる場合もあり大変な労力が必要であり、正解ラベルをつける作業の必要のない教師なし学習とよばれる手法が提案されている. 高分解能CT画像のびまん性肺疾患陰影に対して,教師なし学習を用いて正常を含む6パターンに分類した結果は72.8%であった.肺結節に対しては、DeconvNetとV-Netを用いた領域抽出をおこなった.学習用画像としては放射線科医の指導のもとにアノテーションされて画像を用い,入力としては肺結節を中心として128×128×64画素に切り出されたものを用いた.DeconvNetとV-Netの抽出結果は,放射線科医によるアノテーションとよく一致し,Dice係数ではそれぞれ0.740±0.012,0.810±0.016であった.
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2020 2019
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