研究課題/領域番号 |
17H02130
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森 武俊 東京大学, 大学院医学系研究科, 特任教授 (20272586)
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研究分担者 |
山田 憲嗣 大阪大学, 医学系研究科, 特任教授(常勤) (70364114)
野口 博史 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任講師 (50431797)
吉田 美香子 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任講師 (40382957)
村山 陵子 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (10279854)
真田 弘美 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (50143920)
荒木 大地 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 客員研究員 (10799787)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | みまもり工学 / ナースコール / 看護工学 / センサ医療情報工学 / 看護ビッグデータ / 行動データ |
研究実績の概要 |
病院において,看護師・看護補助者は24 時間のケアが提供できるようナースステーションをベースに複数が交替で働いている.患者の多様なニーズにこたえ,できる限り一人一人に丁寧に適切な看護ケアを提供しコミュニケーションがとれると良いが,ある程度定型的なプロセスにしたがってベッドを巡回する姿が現実である. 病院において病棟フロアにおけるナースコールの起こるタイミング・応答時間や実際の対応までの時間,ナースコールボタンをよく押す患者・あまり押さない患者の病態や看護記録,病棟フロアにおける看護師や看護補助者の動線データを収集し統合して解析しコール軽減可能ケース等を提示することで,看護師をはじめとする医療者の病棟フロアでの繁忙度を主観的にも客観的にも緩和するシステムを開発している.本質的なケアを患者に対して提供する時間をより多く作ることの支援につながり,さらには患者の施設内や退院後の生活の質を高める,看護師をはじめとする医療者の負担・負担感の軽減が期待される.看護師・看護補助者の病棟フロアでの行動を,ベッドごとに常時記録を行えるナースコールデータ蓄積履歴から推定するシステムの開発を進めた.ナースコールのベッド毎・時間帯毎頻度から,担当情報とあわせて,訪室タイミングを推定する.また,フロアのナースコール履歴から,ボタンによるコールが発する可能性を推定するシステムの開発を開始した.さらに平行して,フロアでの行動推定補助システムとして,看護動線を計測するためのシステムの基盤となる位置測定システムの開発も始めている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
履歴からの推定システム,ボタンコール推測予測システム,行動推定補助のための看護動線計測システムの基礎となる位置測定システムいずれも順調に開発がすすdネイル.
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今後の研究の推進方策 |
ナースコールデータに基づく看護師・看護補助者行動推定システムについて,妥当性・信頼性を検証していく.ナースコール頻度が低いフロアにおいて,ナースコールデータと患者病態データ,病棟状況データ(管理体制,人員配置等)から,看護師・看護補助者の行動の推定可能性があることを確認する予定である.また,ナースコール頻度が多いフロアにおいて,ナースコールデータを援用することで看護師・看護補助者の行動把握に有効に機能することを確認する.術後病棟のようなフロアすなわち相対的に疾病の程度が重くない一方多くの患者が自律歩行不可能で,夜間のみならず昼の行動について相当スケジュールが明確に定まっていて患者間個人差も必ずしも大きくない状況について,看護師・看護補助者の位置・行動や関連移動機器の位置のモニタリング・予備行動の検知を行う手法の開発を進めることを計画している.
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