研究課題/領域番号 |
17H02136
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
新井 祐志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50347449)
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研究分担者 |
久保 俊一 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20178031)
中川 周士 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30643382)
井上 裕章 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60457968)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 軟骨代謝 / 低酸素 / メカニカルストレス |
研究実績の概要 |
平成29年度は低酸素下でのメカニカルストレスへの応答についてin vitroで検討した。 6週齢雄性のwistar系ラットの肩関節、股関節、膝関節から軟骨組織を採取し、軟骨細胞を単離した。単離した軟骨細胞を1型コラーゲンコーティングを施したシリコンチャンバーに播種し2日間培養した。その後メニコン社製の自動伸展培養装置ShellPaを用いて間欠的なmechanical stressを加えた。また、同様の実験系を低酸素環境下でも行った。伸展強度は5%、10%、20%で、刺激時間は1時間、3時間、12時間、24時間で行った。 結果、強度、時間によってanabolic factor、catabolic factorともに変化する遺伝子が異なった。また、低酸素環境下と定常酸素環境下では遺伝子の変動が異なり、低酸素環境下でのmecanical stress応答機構は定常酸素環境下と異なることがわかった。このことから低酸素環境下では異なるメカニズムが働き軟骨代謝の萍郷を及ぼしていると考えた。低酸素環境下で発現の変化が大きい低酸素誘導因子であるHIF-αに着目しHIF-1αの抑制実験を行ったが、HIF-1αの抑制を行っても基質代謝に大きな影響を与えなかった。このことから実験プロトコールの問題か実際に低酸素環境下でのmechanical stress応答に対してはHIF-1αが関与していないかについて今後検討が必要である。来年度はこの検討に加え、treadmillを用いた走行実験をin vivoでの検討を行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
in vitroでの関節軟骨における低酸素環境下mechanical stress応答機構の実験系が確立できており概ね順調であると考える。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度はin vitroでのHIF-1αのmechnical stress応答機構への関与を確認しin vivoでのトレッドミルを用いた実験を並行して行っていく。
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