研究課題
競技スポーツと関係するダイナミックな身体運動では,筋の何十倍もの収縮速度を産み出すことが可能な腱の貢献が重要となる.競技パフォーマンスへ影響する筋腱・骨格の長さや太さ,その材質などの形態的優位性と,それらを活かした特異的な筋腱の振る舞いを解明する筋メカニクス研究は,身体運動能力の可能性と限界,さらにトレーニングの方策を探る上で重要となる.本年度実施してきた研究プロジェクトの結果,陸上短距離選手のハムストレングス筋群の形態的特徴には近位部のみ,競技力と相関関係が認められたが,陸上長距離選手ではどの部位においても関係性が認められなかった,つまり,同じ走りにおいても,パワー発揮や運動効率を求める目的の違いによって,筋の振る舞いや活動動態が異なる可能性が示された.また,パワー発揮の観点においては,単一の筋だけでなく、複数の筋が協調して活動することでパワー発揮を高めることが重要となり,従来の単一筋のタイミングや活動量だけの筋電図分析ではなく,複数の筋活動の協同性やパターンを分析・評価を行う筋シナジー分析によって,走速度を高める上で単関節筋と二関節筋で筋シナジーが異なることが明らかとなった.これらの結果,走速度変化の制御を,膨大な数の筋の筋活動制御を5つの筋活動パターンで分類でき,長距離走と短距離走における違い,高速走運動におけるシンプルな神経・筋機能の制御が単・二関節筋で異なることが確認された.さらに,やり投げ選手や義足アスリートのハムストレングス筋群の形態は,陸上短距離選手の筋の形態的特徴と異なることが明らかとなり,競技特性に応じたトレーニングの重要性が示唆された.
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 4件)
Heliyon
巻: 6 ページ: e05377~e05377
10.1016/j.heliyon.2020.e05377
Frontiers in Physiology
巻: 11 ページ: 1-9
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チャイルド・サイエンス
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子ども学研究論集
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アダプテッド・スポーツ科学
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