研究課題/領域番号 |
17H02166
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
峰松 和夫 長崎大学, 教育学部, 教授 (60622644)
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研究分担者 |
飛奈 卓郎 長崎県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (60509678)
後藤 健介 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (60423620)
冨田 洋之 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (90570010)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 学校保健 / 発育・発達 / 児童・生徒 / 学力 / 体力 / 生活習慣 / 身体活動量 / 栄養摂取量 |
研究実績の概要 |
本研究は、小中連携・校種を超えた教育体制の充実を見据え、児童から生徒に至る子どもの生活(食事・運動・休養および睡眠)と学校教育が最も重視している学力と体力の関係を明らかにするため、コホート集団を形成し、毎年同一被験者を追跡していく疫学研究である。同地域にある3つの小学校とこの3つの小学校の進学先である1つの中学校を対象校としている。2020年度は、コホート3年目として、昨年度に引き続き対象の小中学校(小学校から中学校への進学者を含む)に通う児童生徒の体組成(身長・体重・体脂肪量・体脂肪率・筋肉量・腹囲・骨強度など)、メンタル(やる気度とストレス度)、生活習慣(起床および就寝時間・朝食摂取状況・携帯電話やパソコン・スマートフォンの使用時間・スポーツ活動状況・ゲーム時間など)と塾や習い事に通っている有無やこれらに従事する時間と頻度、栄養(栄養素別エネルギー(量・kcal))、学力(国語・算数または数学)、体力(新体力テスト8項目))のデータを2018年度と2019年度に引き続き同一被験者から収集予定であったが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によりデータの収集とコホートデータとしてのデータの構築に遅れが生じている。すでに2年間のコホートデータは構築できていることから、2019年度には中学生の研究データを活用して中学生のメンタルヘルスと運動・生活習慣との関係について論文としてまとめ発表しており、蓄積できているデータから解析を進め業績として反映させる取り組みも並行して行っている。本研究は対面による調査実施であること、新型コロナウイルス感染症の長期的影響を見越して研究を進めることも大切であることから、新型コロナウイルス感染症の主感染経路である飛沫感染を防止するパーテーションを開発・導入し円滑な調査実施へと結びつけていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は、小中連携・校種を超えた教育体制の充実を見据え、児童から生徒に至る子どもの生活(食事・運動・休養および睡眠)と学校教育が最も重視している学力と体力の関係を明らかにするため、コホート集団を形成し、同地域にある3つの小学校とこの3つの小学校の進学先である1つの中学校を対象校とした疫学研究である。本研究ではフィールド調査の初年度である2018年度から同一被験者を対象として、児童生徒の体組成、メンタル、生活習慣と塾や習い事に通っている有無やこれらに従事する時間と頻度、栄養、学力、体力などのデータを継続的に収集し、これまで2018年度と2019年度の2年にわたるコホートデータは構築できている。本研究における調査および測定はすべて対面での実施によるものであり、新型コロナウイルス感染症の感染経路が主に飛沫や接触によるものであることから、2020年度においては調査・測定の実施に影響が及びコホートデータの構築にも遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症の感染状況を確認しながら対象の小中学校ならびに管轄の教育委員会との連携を図り未取得データの収集とこれまでのデータと接続したコホートデータの完成を目指していく。本研究で取り扱うデータは対面でしか取得することができない。そのため新型コロナウイルス感染症の感染防御策を講じながら調査・測定が実施できるよう徹底した感染防御策を講ずる。まずは感染防御に関するマネジメントとして研究スタッフのフィールド調査時に不可欠な衛生用品(手袋なども含めた)の装着法と除菌に関する事前研修を行い、対面調査で活用する飛沫防止パーテーションの開発・設置・導入を図る。つぎに研究に関わるスタッフの日々の健康管理を徹底し、対象校ならびに管轄の教育委員会とは調査・測定実施に向けた連絡調整を行い、年度内での全データの取得と3年間にわたるコホートデータの完成を目指す。
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