研究課題/領域番号 |
17H02171
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 公益財団法人国際科学振興財団 |
研究代表者 |
村上 和雄 公益財団法人国際科学振興財団, バイオ研究所, 主席研究員 (70110517)
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研究分担者 |
堀 美代 公益財団法人国際科学振興財団, その他部局等, 専任研究員 (90399329)
坂本 成子 公益財団法人国際科学振興財団, その他部局等, 専任研究員 (60419869)
大西 淳之 東京家政大学, 家政学部, 教授 (40261276)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 遺伝子発現 / メタボローム解析 / アロスタシス / 瞑想 / 祈り / ヨーガ / 心身技法 |
研究成果の概要 |
本研究は、瞑想や祈りなど人類が社会生活の営みに取り入れてきた宗教性が健康にもたらす効果を、アロスタティックな心身変容と捉えて実証した。 仏教の護摩行を実践した僧侶は炎症関連,脂肪酸代謝関連,NK細胞調節関連の遺伝子が発現増加し、呼吸やアミノ酸代謝、脂質代謝などの代謝産物の変動が見られた。一方、ヨーガ瞑想の実験では、熟練度で遺伝子発現プロファイルが異なっていた。しかし、ヨーガの経験の有無に関係なく、ネガティブな感情が低下し、がん抑制関連の遺伝子発現やケトン体の生合成や分解に関わる代謝産物などが変動した。 また、護摩行とヨーガ瞑想ともに未経験の被験者において即時的な効果が引き出されることも分かった。
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自由記述の分野 |
分子生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
祈りや瞑想などの宗教性を含む心身技法を実施することにより、アロスタシス変容を引き起こす可能性を見出すことができた。このことは個人のアロスタシスによるストレス対処力を強化する点でも意義がある。また、その効果は習慣的に長期間実施することによって、より有効に作用する可能性が示唆された。 瞑想や祈りなどの宗教性は、人類の営みの中で、我々の生き方や社会性の基盤となり、何千年もの間育まれ続けてきた。本研究成果は、その普遍性対する科学的根拠のひとつになりうると思われる。
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