研究課題/領域番号 |
17H02192
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
佐川 哲也 金沢大学, 人間科学系, 教授 (70240992)
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研究分担者 |
國土 将平 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (10241803)
小磯 透 中京大学, スポーツ科学部, 教授 (40406674)
中野 貴博 名古屋学院大学, スポーツ健康学部, 教授 (50422209)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 子ども / ミャンマー / スリランカ / 大規模調査 / ライフスタイル / 発育発達 |
研究実績の概要 |
令和元年度は4年計画の3年目であり,ミャンマー及びスリランカでの大規模調査の実施年であった。 スリランカを8月末に訪問し,研究協力機関であるケラニア大学,調査協力機関であるスリランカ教育省と我々日本チームの三者がケラニア大学に一同に集まり,調査対象の最終調整をおこなった。また,調査を予定しているゴール市の学校を訪問し,児童生徒の学校生活の状況を視察した。ケラニア大学とはQuinquepartite Showcase Conferenceを共同開催し,本研究テーマ関連の報告を含む学術交流を実施して,相互の研究協力を深めた。スリランカ教育省もこの会議の一部に参加し,自国の児童生徒を標本とした子ども発育標準値作成に向けた意見交換を行った。スリランカにおける調査は,教育省によって全国の児童生徒を対象として10-11月頃に実施され,入力を終えたデータが2月に日本に届いた。 ミャンマーを9月初めに訪問し,調査研究協力機関であるヤンゴン教育大学と調査対象について最終打合せを行った。また,調査を予定しているヤンゴン市内の学校を訪問し,児童生徒の学校生活の状況を視察した。ヤンゴン教育大学では同大学の学生を対象として,本研究の関連テーマを含む子ども健康生活について特別講義を実施し,大学生への健康生活教育を支援した。ミャンマーにおける調査は,ヤンゴン教育大学によって3つの管区において11-12月に実施され,入力されたデータが3月に日本に届いた。 スリランカとミャンマーのデータは,名古屋学院大学の中野教授がデータクリーニングを実施中である。 研究代表者と研究分担者は,11月に参加した学校保健学会において,最終年度に向けた研究分担,研究報告の機会等について意見交換を行った。 研究代表者は,この研究に関連した研究成果を3月の日本発育発達学会において発表予定であったが,新型コロナウイルスの影響で延期された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年は4年計画のなかで最も重要な調査実施年であった。2年の準備期間を経て,研究及び調査協力機関と良好な関係を構築し,本年度後半に全国規模の調査を実施することができた。また,現地でデータ入力を完了し,年度内に無事ローデータを受け取ることができた。 また,スリランカのケラニア大学,ミャンマーのヤンゴン教育大学とは,研究者間の学術交流,調査に同行した学生間の国際交流も実施でき,研究期間終了後に向けた研究協力気運を高めることに成功していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度までに調査対象国での調査は終了し,予定した研究データは収集された。令和2年度はこれらのデータを分析し,大学教育と教育行政に有効な資料を提供するための統計データブックの作成を行う。また,日本,スリランカ,ミャンマーの研究者がデータを等しくシェアして,研究成果に基づいた学術論文を作成し,互いに意見交換するだけでなく,調査協力校に還元できる研究報告を目指していきたい。 現在は,新型コロナウイルスの影響によって海外渡航が制限される状況にあるが,可能な限り対面による研究報告が実現できることを希望している。
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