研究課題/領域番号 |
17H02200
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物分子化学
|
研究機関 | 大分大学 (2018-2019) 東京大学 (2017) |
研究代表者 |
松岡 茂 大分大学, 医学部, 特任准教授 (60456184)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | スカベンジャー受容体 / 分子認識 / 活性酸素 / 分子機構 / 低分子 |
研究成果の概要 |
ネコの腎不全薬としても開発が進められ注目を集めているタンパク質であるAIMの分子メカニズムを化学実験により調査した結果、AIMの持つ多様な機能の一つに、遊離鉄による活性酸素発生の阻害効果があることを明らかにした。また、分子量約42000巨大分子であるAIMの部分構造を参考にして、分子量約1200のペプチドおよび分子量約500の低分子を設計・合成し、遊離鉄による活性酸素発生を防ぐ新規物質を見出すことに成功した。
|
自由記述の分野 |
生物分子科学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マクロファージによって生産されるタンパク質AIMは血流にのって全身をめぐり、体内の異物や老廃物の除去を促進することで腎不全や肝臓がんなど多様な疾患の治癒に寄与すると考えられ、注目を集めている。 本研究では、AIMが遊離鉄イオンに結合して、活性酸素の発生を防ぐことを明らかにした。さらに、分子量約42,000のAIMの部分構造から、遊離鉄の活性酸素発生阻害効果を持つ分子量約1200のペプチドおよび分子量約500の低分子化合物を見出すことができた。遊離鉄は生体内で過剰な活性酸を発生して細胞を傷つける危険な化学種としても知られている。本研究は、遊離鉄を無毒化する低分子医薬品の開発に資すると期待される。
|