本研究では、フレキシブル技術とCMOS集積回路等のリジッド半導体デバイス技術を融合することでフレキシブルな光・電気マルチモーダルブレイン・マシン・インターフェースデバイスを実現することを目的としている。2020年度は最終年度として、デバイス技術の完成を行った。 ①LEDをフレキシブル基板上に2次元アレイ配置して多点刺激を行える光刺激型BMIデバイスを完成した。デバイスは共同研究先に提供し、生体内光刺激研究での運用可能性についての検討を開始している。 ②2019年度に開発した統合型LED駆動システムの機能・性能の向上を行った。ワイヤレス化・小型化を行い、BLE(Bluetooth Low Energy)を用いてPCより制御可能なマイコン搭載型マルチチャンネルLED駆動・電気刺激ワイヤレス制御システムを開発した。小型でバッテリ駆動が可能であり、動物のケージ等に取り付けて運用することが可能である。本システムと①のフレキシブルデバイスと組み合わせることでin vivo(生体内)での光刺激・電気刺激が可能となる。 ③高機能・統合型を実現するための光・電気BMI用のCMOSインターフェースチップの設計・試作を行った。当該チップはLEDドライバ、電気刺激回路、PDアンプ、神経計測アンプを集積化しており、次世代BMIプラットフォームのコアデバイスとして利用できる。
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