研究課題/領域番号 |
17H02246
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
小浜 正子 日本大学, 文理学部, 教授 (10304560)
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研究分担者 |
佐々木 愛 島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 教授 (00362905)
五味 知子 聖心女子大学, 文学部, 講師 (20751100)
上田 貴子 近畿大学, 文芸学部, 教授 (00411653)
小川 快之 国士舘大学, 文学部, 特別任用教授 (10400798)
下倉 渉 東北学院大学, 文学部, 教授 (40302062)
泉谷 陽子 フェリス女学院大学, 国際交流学部, 准教授 (20773485)
板橋 暁子 東京大学, 東洋文化研究所, 助教 (30837290)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 東アジア / ジェンダー / 家族 / LGBT / リプロダクション / 男性性・女性性 / セクシャリティ / ジェンダー規範 |
研究実績の概要 |
2020年度には、以下のような研究成果を挙げた。 (1)国際シンポジウムおよび公開研究会・ワークショップの開催:平成31(令和元)年度には、国内でも最も大規模な中国学の研究集会である「明清史夏合宿2019」を2019年8月26~28日に科研グループで主催し、とくに「シンポジウム:明清史をジェンダー主流化する」では、第一部<ジェンダー視点で再考する明清社会>および第二部<アジア史における血縁構造とジェンダーの比較検討>では、米国や台湾の研究者を招聘し、また海域史・中央アジア史・イスラーム研究など研究者も報告・コメンテーターとして参加して、東アジア近世におけるジェンダー秩序についての幅広い視点から討論を行った。科研グループでは、この合宿の開催に先立って準備会を重ねて、議論を深めた。また、12月にはアメリカ・中国から近現代中国ジェンダー史研究者を招聘してワークショップを開催し、現代中国のジェンダーと家族をめぐる問題について突っ込んだ議論を行った。 (2)資料調査・発掘・収集:国内の専門図書館およびアメリカ・中国・台湾で各メンバーが資料調査を行い、文献資料の調査・収集を行うとともに、参与観察を含むフィールド調査も行った。 (3)各メンバーが収集した資料の整理・分析を進め、論文執筆の準備を進めている。論文のテーマは、東アジアの現在のLGBTをめぐる動きに関するもの、近現代のジェンダー政策に関わるもの、歴史的な東アジアの家族の変遷に関わるものなどあり、成果を共有しつつ研究を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2020年度までの進捗状況は、国外出張によるものを含む資料収集、国外からの研究者の招聘を含むシンポジウム・ワークショップ・研究会の開催などを含めて、おおむね順調に進展していた。しかしながら、2020年初めからの新型コロナウイルスの流行のため、2019年度末に予定していた何人かの研究メンバーによる国外出張を延期することになった。この国外出張の目的には、学会参加・資料調査および研究交流などが含まれる。今後の状況によっては、最終年度の国外出張も困難になるかもしれないが、多くの資料収集などは終了しているので、なんとか研究計画の大半を終えることは可能ではないかと考えるが、成果発表については、国外からの研究者を招聘しては困難になることも予想され、可能な方法を考慮中である。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は最終年度であり、メンバーによる研究会を重ねて研究成果のまとめに向かっての議論を行うとともに、シンポジウムを開催してそれを公開し、また成果としての論文集の執筆を進める。とはいえ、新型コロナウイルス流行の状況によっては、研究会・シンポジウムの形式には工夫が必要かもしれないが、場合によってはオンライン会議なども取り入れつつ進める予定である。
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